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「それ、交霊術だと言うじゃないか」
加美西の反論に、
「俺も聞いたことがあるな。それにこんないかにもな場所でやって何も起きないと言えるのか」
野間口が続くが、
「平気さ」桜庭はもはや目も開かないのか、固くまぶたを閉じ、声音も眠そうに、「何、ぴたりと五人いるんだぜ。何かが紛れ込むような余地なんか存在しない。それに大抵、ああいうものは下準備やら手順というのをきちん整えていなければ、作用もしないだろう」
その有用性を思索するかのように二人が黙ると、
「それ」と泊が声を出した。「ひとり居なくなっている、という説もあるらしいですよ。そうなのだとしたら、居なくなるのは、誰でしょうね」
すっかり醒めることを吐いた泊が、一番寒そうに身体を震えさせている。
私は、彼らは、いつまで正気で居られるのか。




