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訓練初日②


「今日・明日は全員参加でおこなっていく。今日は戦闘訓練、明日は魔法と生活基礎常識とおこなっていく。三日目以降は、班ごとに別れて訓練していく」


勇者達もいったん落ち着いたようで、本格的に訓練が始まった。


「今日の戦闘訓練だが、戦闘の基礎講座と実際の模擬戦闘をみてもらう。その前にまずここで、三人一組に分かれてもらう。別れてもらった班ごとに活動してもらうのだが、場合によってはこちらで人を入れ替えさせてもらう。それは戦闘バラスを考えてのことだ。三人とも前衛能力・スキルの者が集まっても、正直やりづらいのだ。それもふまえて別れてほしい。」


ガロさんに班に別れるように指示されたのだが、俺だけ一般人だしどうしたものかと思っていると、ガロさんに声をかけられた。


「そこの君、」


「俺ですか?」


「そうだ。確か名前はサトウ・コウイチだったか?」


「そうです。」


「君は職種一般人ということで、別に訓練を受けてもらう。今日と明日は一緒に受けてもらうが、三日目以降は別に訓練を受けてもらう予定だ。ただひとつ質問だ。一般人の君だが戦闘に参加する意思があるのだな?」


「ありますよ。ただ危なくなったな自分の命を優先させてもらいますよ」


以前、神殿でも言った内容をガロさんに伝える。


「かまわないよ、たださっきも言ったが勝手な行動を取らないでほしい。撤退するとこも回りに声をかけてからにしてほしい。これが最低条件だ。もしこれが守られないようであれば、戦闘の意思があっても王宮で雑用見習いとして働いてもらうか。あとは個人責任で生活してもらうことになる」


「了解ですよ。俺はあいつらじゃないので始めから、さっきガロさんが言っていた内容を理解していました。ただ、こちらが撤退するって言っているのに、突撃するなんて命令は聞けませんからね」


俺があくまで大前提として条件を提示すると


「それにも条件がある、そこらへんの子供でも倒せる魔物を前に倒せそうにもないと理由をつけて撤退すると言われてもこちらは納得しない。先ほども言ったがこれは連携が大事なんだ。それをわかったほしい。」


俺の条件に対し、すぐに別の案が提示されたやはりガロさんは出来る人だ


「もちらん戦いもせずに逃げはしませんよ。戦闘して勝てるか負けるの判断はまかせます。でも戦闘をしていてあきらかに勝てそうにないときです。そこらへんの線引きはガロさんでも決めれないと思います。一緒になった班の人達とやってみないと分かりません。」


「それでいいだろう」


ガロさんって油断できない人だな。そうでもないと騎士団長なんて務まらないのだろうな。


俺とガロさんがそんなことを話していると勇者達も班分けが終わったようだ


「ではその中でリーダを決めてくれ、三日目以降はそのリーダに指示を出す。リーダーはこちらからの指示を他の勇者達もこちらの指示をきちっと聞くように。繰り返しになるが、指示を聞かない者にはこちらも容赦するつもりはない!いいか?」


「はい!」


全員元気のいい返事だった。


なんか日本での部活動を思い出す。昔はこんなんだったんだよな。上下関係も厳しく部活顧問ってたいがいヤクザみたいな先生ばっかだったし、指示に従わなかったら怒鳴ってきたし、今では大問題だが突き飛ばす・物をぶつける・最悪殴られる。全国で上位を目指そうと思ったらこうなる。まあ今ではこんな指導したらパワハラだけどね。ガロさんの言うように入部してすぐにこの『指示に従う』を徹底さる。懐かしいな・・・・あの当時、絶対戻りたくないけど!!


「ではこのまま戦闘での基礎講座を始める。」


ガロさんがこの世界での戦闘基礎講座を始めてくれた。


戦闘では4・5人で班を作り戦っていくそうだ。役割も異なってくる。

”前衛”これは敵に切り込んで攻撃をあたえる。職種は戦士・剣士・騎士・槍士

”盾役”ディフィンダーだ敵の攻撃にたえ、前衛が攻撃しやすいように動く役割だ。意外と盾役が一番重要だ。職種は重歩兵・盾戦士

”遊撃兵”これは前衛・後衛を臨機応変に対応する役割だ。職種は結界師・魔法剣士・

”後衛”これは後衛にて前衛の戦闘を見てサポートする。職種は魔法士・弓士・衛生士


こまいかい職種内容については明日の教えてくれるそうだ。だいたい想像つくけど。


ここからが大事だったのだが、基本この世界の人々は始めは職種は一般からなのだそだ。レベルがあがるにつれて自分の能力値・スキルから自分に適した職種を目指してレベルを上げたり修練をする。その職種になったらからといって別に戦士が魔法を使えないだけではないそうだ。

ただ、その職種になることによって、付与能力値・スキルがレベルによって発現する。戦闘での戦い方によって能力値の上昇も変わってくる。そうだ、前衛なら力が後衛なら防御がと戦闘すたいるによって変わる。またスキルも職種によってレベル上昇ともに自動で発現する物もあるが、スキルを発現していないと使えないわけではない。発現者よりも威力が弱かったり・効果時間が短かったりとなる。だがこれをあきらめずに続けていくことで。スキルが発現することがある。ただ絶対ではない。やり続けても発現しない人もいるそうだ。まあ個人差があるということだ。


さきほどあげた職種も一例でしかない。勇者独自の職種もあるかもしれないし。生産系職種もある。鍛冶師・裁縫士などだ。今回の勇者達なのだが本来であれば、職種が一般人のところレベル1で勇者となっていた。その職種付与が勇者達の結果だろう。レベル1で俺の7倍以上ってなんだよ。確実にレベルが上がるにつれて差が広がっていくことは間違いない。チートだ。


それは王様達が浮かれるのも納得がいく。ガロさんが天野に数ヶ月で追いつくかもって言うのはあながち間違っていないのかもしれない。


騎士団長のガロさんに戦闘経験数十年の猛者に数ヶ月で追いつくのだ。一年後は化物になってそうだ。

これは仮定の話でしかないのだが、まあ天野なら化物みたく強くなってそうだ。


こまかい役割戦闘については班ごとの訓練で詳しく教えてくれるらしい。


この後も、武器・道具の説明が続いたが、時間が昼ごろになって一旦昼食休憩になった。






俺は何とか昼になるころには二日酔いも大分良くなってきていた。


部屋に入るとキャメリアが待っていてくれた。


「ご苦労様です。コウイチ様お昼食は食べられそうですか?」


俺はふと思った。仕事して部屋に女子が待っているなんてなんて夢のような状況なんだ。もう日本のオタク共が見たら全員”リア充爆死しろ”と思う状況だよな。ただ一点を除いて。そうキャメリアは8才なのだ。さすがに萌えない。というか犯罪だ。


「ああ食べられそうだ。キャメリアはお昼どうするの?」


「私は支給された物を食べるだけです。まあコウイチ様が食べ終わりましたら、食べます。」


「休憩時間は決められているよね?いつ食べるの?」


「コウイチ様が食べ終わられました後に食器を片付けたあとに食べます。」


「そんなことしていたら休みないよね?」


「ほとんどないです・・・・」


「他のメイドさんも?」


「いえ・・・勇者様たちが食事が終わられた後で調理室で食べられます。」


「キャメリアいじめられてる?」


話の流れで、雑用見習いがメイドとして働いていることに不満を持つものもいるだろうと思った。


「えっと、雑用見習いはいつもこんな感じなのです。先輩メイドの方達が昼食のお手伝いをしている間にメイド雑用見習いはささっと食べるんです。お昼はパンと牛乳とおかずだけですから。それを食べて先輩メイドの昼食を準備するんです。メイドさん達が食器をさげて戻ってきたら、また仕事再開です。」


「キャメリアは今はメイドだよね?」


「私の立場はメイド見習いだそうで、雑用見習いではないですけど正式なメイドでもなくてですね・・・・・」


「ちょっと給料は上がったけど扱いは前とあまり変わらないと?」


「まあそういうことですね・・・はははあ!」


いや笑い事じゃないから!!


「朝食じゃないですが、他の勇者達様と違う食事になります・・・・」


「具体的には?」


「勇者様達とか残り材料で、私が調理します。」


「別にいいじゃない!」


これも予想していた。逆に残り素材だけでもくれるだけ有難いと思った。残飯をバカにしていけない。工夫次第でおいしい料理になるのだ。それと


「じゃー。貰えるだけ貰って昼食を作って。一緒に食べよう!」


「いや、一緒に食べるわけにはいきません!」


「こっちの世界で俺は誰も知り合いがいない。はっきり言ってキャメリア以外まともな知り合いがいない。特に食事ぐらいは誰かと話しながら食べたいんだ。駄目かな?キャメリアが本当に嫌なら無理にとは言わないよ?」


「いえ、本当に宜しいのですか?朝食も頂きましたし・・・」


「気にすることはないよ。何でそんな多く作るか聞かれたら。俺が大食いだと他のメイド達に言えばいい!悪いがあまりゆっくりもしてられない。朝の集合で遅れてきたやつが怒られていたからゆっくりもしていられない。」


「騎士団長様ですね。声がこの王宮にまで聞こえてきていましたよ。団長様の怒鳴り声始めて聞きました。分かりました。ではお言葉に甘えさせて頂きます。ただ料理の味は期待しないでくださいね・・・」


「料理も得意って言ってなかたっけ?」


「お口に合うかわかりませんと言いました!」


「ふふ。キャメリアが一生懸命作ってくれて料理ならちゃんと食べるよ。よほどでないかぎり!」


「うーーー!」


「頼むよ!」


俺がそう言うと昼食の準備をしに部屋を出て行った。


しばらくしてキャメリアが戻ってきた。予想道理材料が変な形をしているだけで、量はけっこうあった

キャメリアの支給される昼食はパン2個と豆スープ(塩)と牛乳だった。


料理が得意って言うだけあって味は悪くなかった。こちらの味付けは塩しかないのだ。


「どうですか?」


心配になってキャメリアが聞いてきた。


「普通においしいよ!」


8才の子がここまで作れれば十分だと思った。


「よかったです!」


「夕食は家に帰って食べるんだろ?」


「そうですね。どうかされましたか?」


俺にあたりまえの質問をされて疑問の表情だ?


「これから朝食と昼食は一緒に食べよう。残り食材かぱらって二人分作って」


「でもそれだと夕食が怪しまれますが?」


そう朝・昼と大食いなのに夕食だけ少なめと怪しまれる。


「夕食もそれなり多めでお願い。俺これでも結構食うよ」


朝・昼ほどじゃないが夕食もそれなり量を食べればる。そうすれが怪しまれないだろう。主にキャメリアが一緒に食べていることに。


そんなこんなで、これからの食事はボッチにならずに済みそうだ。




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