勇者召喚1
「##!&&&?」
「#&%!!&」
気がつくとそこは本屋ではなかった。
周りを見渡せば、先ほどの高校生達も倒れていた。
なによりおかしいのが、何人も周りを囲んでいる人たちの姿だ。格好が洋風の昔の服だ、ヨーロッパ貴族の格好をしていた。
一番おどろいているのがこれだ。
「##$#$#%%%!!#」
言葉がわからない、何言ってるんだ?
英語?中国語?フランス語?ドイツ語?
というか、なんか聞いたことなんですけど!
「ここどこ?」
そんなこと思っていると、高校生の一人が目を覚ましたみたいだ
どうやら一番最初に目を覚ましたのが俺だったようだ
それから、高校生達も目を覚ましだし
そして、騒ぎだした。
「どこだよ?」
「電波通じないぞ!」
そうスマホをみたら、『圏外』表示なのだ。
だめもとで警察に電話したが、通話はできなかった。
ざわざわしていると、さきほど話しかけてきた男性が、指輪を手にこちらに近づいてきた。
ジェスチャーで指輪をつけろとしていた。
一番初めに目を覚ましたのが、俺であったからだろう。
その男性が指輪を差し出してきた。
頭が混乱していたせいか、深く考えずに指輪を受け取り手に指輪をした。大きいと思っていたのだが指輪をした瞬間指輪が光ちょうどいいサイズに変わってしまった。
「こちらの言葉がわかりますか?」
男性の話している言葉が、いきなりわかるようになった。
「はいわかります。」
「よかった!では、他の方々にもこの指輪を着けるように話していただけないでしょうか?この指輪は意思疎通させる指輪でして、言語が通じない方に意思疎通をはかる指輪です。」
「俺が指輪をしたから、話せるようになったと?」
「そういうことです。」
それから、おれが高校生たちに言葉が通じないことの事情を説明し全員に指輪を渡す。指輪をつけるように説明した。
「ほんとだ、言葉わかるようになったぞ」
「ほんとね!」
やっと言葉通じるようになり、高校生達も落ち着くようになった。
全員が思った。ここどこ!!
高校生の一人が指輪を渡した人に質問をした。
「ここどこですが?」
男性は笑顔でこう答えた。
「異世界です。勇者の方々!」
「え?」
静寂になり、質問した高校生は意味がわからないという顔をした。
「はい?」
「異世界で、クラベジーナ国でございます。勇者の方々!」
そして、全員が
「え・・・・・!」
どういうこと?
「・・・・・」
全員沈黙してしまった。
何言ってるのと思った?
頭がおかしいんじゃねと思った?
だが現実はスマホは圏外で通話は不可能だ、日本に居たらどこの田舎でも通話が可能だ。最近では海外でも日本の携帯使えるんだぞ
「言っている意味がわかりません。」
高校生はそうつぶやくのがやっとな感じだった。回りの高校生達も口あけて呆然としている。
異世界です。はいそうですかなんて信じるわけがない。
「そうですね信じえないと思いますが、現実です。
私の名前は神官長オリーヴェ、ネルケと申します。」
そう言うと、右手をあげ
「火の力よ、我が魔力に応じよ ファイアーボルト」
右手に火の玉が出現した。
「勇者方の世界では魔法はないと聞いております。」
そして、火の玉を上に放ち消滅させた。
「いきなり召喚をしてしまい。申し訳ございません。しかし、人間にはもう勇者様しか頼れる存在がいないのです。」
この世界の現状について説明をしだした。
ここは人間国グランベジーナの首都アセボ聖神殿、この世界は大きく4つの種族に分かれるそうだ。人間族・獣人族・魔人族・エルフ族と、そのなかでもいろいろな種族にわかれそうだ
例えば、代表的なのが獣人族、トラ種・魔人族、竜種などこまかくはさまざまな種がいるそうだ。現在人間国は多種族によって、過去最大数のときにくらべ、人口は1/4まで領地は1/5まで減少してしまったいうのだ。
もう最後の手段として勇者に頼るほかなかったのだ。
その理由も人間族はたの全種族・全種のなか最低の戦闘力・能力なのだという。このままでは人間族は滅亡してしまうだから、人神アルベロに願い、勇者召喚を行ったという。