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訓練二日目②


草原での戦闘訓練が始まった。勇者達は三人一組で別れ班ごとにベテラン騎士が指導役についているようだ。


俺なんだが・・・・・・・


「「「よろしくお願いします。」」」


「よろしく・・・・」



俺は戦闘素人の足手まといだよ。そりゃ人並みに強くなろうとしたら、かなりの努力は要るだろうよ、ついこないだ王宮でした質問をまたするはめになるなんて・・・・・


「君達いくつ?」


「13です。」


「14です。」


「14です。」



でもまだ一桁じゃなかったからいいか・・・・・・そう思うことにした。


こちらの世界では14才で成人と認められるようだ。後で聞いたのだが12才から騎士見習いとして入ることができるそうだ。給料はもらえないが、素材の配当だけ貰える。しかも14才で優先的に入団できる。ただ働きさせてあとはそのまま兵として雇うと。


「俺は佐藤広一 異世界人だ、でも職種一般人だ。よろしく。ランクはFだ戦闘経験なし スキルは先読み・言語理解だ」


俺がまず自己紹介をした。


「俺はヴィラン・ルーク14才 レベルは12 職種は剣士目指してる。ランクはEだよ スキルは肉体強化・速攻」


剣を装備していた子が紹介してくれた。身長は170センチぐらいだろうか、細身の男子だった。


「俺はガジゼル・ガイル14才 レベルは12 職種は盾戦士を目指してるよ。ランクはEだよ。 スキルは肉体強化・シールド」


大き目の盾を背中にかついでいる男子だった。身長は170センチぐらいで、身体ががっしりとした肉体系だ。


「僕はミゼイル・イクス13才 レベルは10 職種は魔法士を目指してます。 ランクはEです。 スキルは系統魔法火、風・魔法攻撃力アップ」


杖を持っている男子だ。身長は160センチぐらいで、細身のローブを着ていた。


他の二人は剣道の防具なようなものに両肩のところにも防具が装備されていた。


俺も二人と同じ装備をしている。


で勇者達は前衛は鋼の鎧を後衛は高そうな杖もしくは弓をもっているやつばかりだ。


そして、そのまま草原の奥のほうに歩いていった。


「勇者達がそのまま奥のほうに歩いていくけど俺らもいくの?」


「行ってもいいけどコウイチさんが死んでも俺ら責任もてないよ?勇者達についてる上級騎士だったら、あくびしててもここの草原だったら単独で戦えるんじゃない?たぶんレベルをいっきに上げるつもりじゃないかな。」


勇者達、それは装備がいきなりいいわけで。ほんと優遇されているな


「コウイチさんは盾戦士になりたいの?戦士になりたいの?」


カイルが俺の装備を見て聞いてきた。


「今のところは決めてない。盾も剣も魔法も使えるようになりたい。」


「うわあーでた。欲張り!」


ルークが俺の話を聞いて、引いていた。


「はっきり言っておくけど、どれか一つにしないと職種は変わらないよ?」


「まさか魔法剣士目指してる?」


魔法剣士は貴重な職種だ戦闘系前衛のスキルと魔法士のスキルを両方使いながら戦い。武器付与魔法のスキルを発現させる。さらにこれらを使いこなし戦闘できると。魔法剣士の職種が発現するのだ。ちなみに一般人から始めるとこの魔法剣士になるまで最低30年はかかると思われている。それだけがんばっても対外の人は魔法剣士になれない。前衛・後衛のどちらもスキルとしてもっている人間はいないからだ。天野みたいな存在を除いて。


「いや、目指してないよ。なれるならなってみたいけどね?」


「何目指してるの?」


「何も目指してないよ。だからいろいろやってみたいし。学びたい」


職種は変えたほうがいいのだ。レベル上昇とともに発現するスキルもある。それであればそれ以外を使い習得していくほうが確実にスキルが増えるからだ。


「ごめん。おっさんなめてる?」


ルークから殺気が放ってきた。でも大人をなめるなよ!


「じゃー聞くが。先読みのスキルは剣士向きのスキルだ。ではその先読みはその職種にしか有効に使えないのか?」


「当たり前だろ、盾戦士は盾を使っての戦闘だ。先読みスキルがあったところで無駄だ。後衛は盾戦士の状況で連携して戦う、後衛だって先読みスキルがあったからって意味がない。戦士・剣士がもっていて始めていきるスキルだ。」


ルークの意見はもっともだ、そんなことはとっくに考えたのだ。ではなぜ俺はその職種にしなかったのか


「言っていることは俺も考えたよ。それでもその職種にしなかったのは。絶対にその職種が俺にあっているか分からないからだ、それに盾戦士でも先読みスキルは使える。先読みスキルが敵の動きに合わせて盾を使える。盾役にして別に無意味ではない、敵が盾戦士に攻撃したときに使えば次の行動がわかる、その瞬間から攻撃態勢に入れる。その後衛とは声での連携は不要だ。他の前衛・後衛のみで戦闘可能だ。連携の幅が増えると思うぞ。」


「そんなことやっているやつは誰もいないよ!」


ガイルの意見は正しい。間違っているわけではない。ただ正解でもないのだ。

この世界において、話を聞くうちに決意したことがある。


「俺もそれは聞いているよ。誰もやっていないと。先読みスキルあるやつは前衛戦士になっていると。それ以外の使い道がないと、では先読みスキルで他の職種をやったやついるのか?」


「そんなやつはいない。せっかくのスキルを無駄にするやつはいない」


「じゃやってもいないのになぜ決め付ける?ガイル盾戦士職めざしてるんだよな。盾での戦闘はどう戦うんだ?」


ガイル俺の質問に対して


「盾戦士は全敵の攻撃を受ける。タイミングをみて敵を盾で殴りつけたり、弾き飛ばす。敵が盾戦士から距離をおいた所に他の仲間が攻撃する」


「盾戦士はそれ以外の戦い方はしないんだな?」


「これ以外の戦い方は誰もしない」


「間違いないんだな?」


「ないよ!しつこい!」


「俺の世界ではガイルの言った以外で盾の使用方法がある。」


「そんなのあるわけないだろう!」


ガイルがむきになって言ってきた。それはそうだこの世界の人が長年かけて培った戦闘スタイルだ。


俺はこのスモールシールドにある細工をしていた。盾を持ち手の中心にロープを結びつけてあった。


「じゃあまずは簡単な例を一つ見せてやろう。ガイル離れた敵に盾で攻撃できると思うか?」


「出来るよ盾を投げればね。でも盾を投げた後どうやって仲間を盾なしで守るんだよ!」


俺はちょうど近くの木があったので実戦してみせた。


「「「あーーー!」」」


三人は驚きの声をあげた。


盾の持ち手にロープを結び付けてある。ロープをもって盾を回し木に向かって投げる

木にぶつかった後はロープを引っ張り自分のところに戻す。


「これはおれが元いた世界での盾の使い方その一例だ。」


ガイルが興味心身に


「他の使い方があるのか?」


「あるよ。盾で攻撃を受け流す。剣では当たり前だが。盾も同じなんだよ。盾は別に攻撃を受けないといけないと決まっているわけではない。他にもあるが、出来るかどうか分からないし秘密だ。」


三人はおどろいて声がでなかった。この世界の人間は誰も思いつかなかったのだ。元の世界でもそうだ。ちょっと発想を変えるだけでいろいろな使い方があるものだ。そのいい例が主婦のアイディア商品だ。アイディア商品で出てくるとなるほどねと思うのだが、その商品が出てくるまで誰も想像出来なかったのだから。


「俺が何を言いたいかというと、どの武器・魔法にしろ。やってみないと分からない。だからと言って、戦闘で連携をしないと言っているじゃないし、戦闘を教わらないわけじゃない。ちゃんと教わりたい。

だがここの世界の常識で俺は自分の戦い方を決めるつもりはない。」


「「「・・・・」」」



そう俺が戦闘をしていくことで決意したことは。この世界の常識で戦闘スタイルを決めないことだ。それによっていろいろ幅が広がることが分かったからだ。もちろんこの世界の基礎戦闘は学びたい。学ばなければいけないのだ。”昔のやりかたは古いから学ばなくていい!”そういう若者も多いがそれは絶対に違う。昔のやり方があったからこそ現在のやり方に『変わった』のである。新しい技術を覚えることは大事だ、しかし昔を学ばないやつはバカだ。


ガイルが目を輝かせながら俺に言ってきた。


「コウイチさんあっちの世界での盾の使い方教えてよ!!」


「おっさんじゃなかったのか?」


「細かいこと気にしないでおこうよ」


ガイルは以外にお調子者そうだった。


「僕にも教えてください。」「俺にも教えてくれ。」



ルーク・イクスがカイルばかりずるいと聞いてきた。


「ちょっとお前ら待て!!」


俺は三人に囲まれる形になた。


「「「教えて!!」」」









「俺は戦闘もできない素人なんだ。まず俺に戦闘の基本を教えてくれーーーー!!」




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