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第二十七話:はじめてのお泊り。

久しぶりの更新です。

恭子と志保は、君子のリクエストでカレーを作ることになった。


「カレーはつくったことはあるわね」


「君子おばさま、家庭科の授業でつくったことがありますけど……」


「だったらできるわね。カレーはふたりにまかせたから。それから、歩ちゃんには甘口のカレーを用意してね」君子はキッチンから出ていった。



「志保はカレーをつくれるの」恭子は料理をするのが苦手だった。

「カレーなんかカンタンにできるわよ。恭子さんも授業で習ったからできるでしょ」


「その授業のことだけど……」


家庭科の授業でカレーをつくったが、恭子のいたグループだけはカレーを焦がしてしまいナベをダメにしてしまった。なので恭子たちはカレーを失敗してしまい家庭科の先生に怒られたのであった。


「あの時の焦げくさい臭いは恭子たちが原因だったのね」


「そうなのよ……。だからカレーを失敗してしまいそうで……」不安がる恭子。

「カレーなんかカンタンにできるから。ふたりで協力しあって、おいしいカレーをつくりましょ」志保は恭子を励ました。

「はっきりいって、料理だけはダメなんだけど。志保がいてくれてよかったわ。ありがとう志保」恭子は志保にいった。


「では、さっそくカレーをつくりましょ」




恭子と志保がカレーをつくっているころ。君子は歩がもうすぐ着替え終わるだろうと思って、声をかけた。

「歩ちゃーん。もう着替えたの」


「あ、ハイ、着替え終わりました」


君子は歩のいる部屋のドアをあけた。

歩の着ている服は、フリルをあしらったかわいらしいワンピースを着ていた。


「とても似合っているわ歩ちゃん」


「でも……、なんだか子供っぽいような……」


「なにいってるの。歩ちゃんには大人っぽい服は似合わないわ」


「そうかなぁ……」


「そうよ。こんなにフリルが似合う女の子はいないわよ」


「君子おばさま、あのね、歩は本当は……」


「男の子なのは恭子から聞いているわ。でも歩ちゃんは、私や娘の恭子と同じ女の子よ」


「君子おばさま、ありがとうござい……」君子に女の子と認められたことに、歩は泣きだした。


「あらあら、歩ちゃんは泣き虫ちゃんなのね。そんなに泣くと、せっかくお母さんとお姉さんにしてもらったお化粧が台なしだわ」


「なんで君子おばさまは、知っているの……」


「それはね、歩ちゃんが着替えているあいだに、歩ちゃんのお母さんに電話で聞いたのよ」


君子が歩の家に電話をしたら、歩の母親の瞳が電話にでた。

君子が歩がステキな女の子というと、瞳も歩のことを女の子といってほめられているのがとてもうれしかった。


「明日も休みだから、私の家に泊まってはどうかと歩ちゃんのお母さんに聞いたら、お母さんいいっていってたわ。お母さん、とてもよろこんでいたわ」


「どうして、ママがよろこんでいたの……」不思議そうに歩はいった。


「だってそうでしょ。歩ちゃんのはじめてのお泊りなんだから」


「でも……、それは何回もしたことがあるけど……」

「それは男の子のときでしょ。女の子になってからははじめてでしょ。もっと歩ちゃんを女の子らしくしてください、と歩ちゃんのお母さんはいってたわ」


君子は、歩を鏡のまえに座らせた。

涙で化粧がぐちゃぐちゃになった歩の顔を、キレイにするためだった。


「あと少ししたら夕食だから、もう一度お化粧して恭子お姉さんと志保お姉さんをおどろかそうね」




「夕食ができたー」恭子はいった。夕食時間のぎりぎりになってカレーができた。でも、ほとんどが志保がカレーをつくったのが、志保はすこし不満げだった。


「やっとできたね」


「まあね。でも恭子が料理ができたら、もっと早くできたけどね」すこし皮肉ぽくいった志保。

だが恭子は、そんなに気にしていないようだった。恭子と志保は、カレーをリビングルームに運びこみ、夕食の用意が完了した。


「いいカレーのニオイだこと。志保さんご苦労さま。恭子が足を引っ張らなかったかしら」


「どうせ、足手まといでしたよ」冗談ですねた表情をしてみた恭子。


「ところで、歩ちゃんはどこに……」志保が君子に聞いた。


「ふたりとも、歩ちゃんを見てびっくりしないでね。歩ちゃーん、夕食ができたわよ」


リビングルームにはいってきた歩。恭子と志保は、歩の変身におどろきを隠せなかった。

「私も、歩ちゃんがこんなに変わるとは思わなかったわ」君子は歩を見て、歩は恥じらうように顔を赤く染めた。

ちょっといろいろ重なって更新ができませんでした。

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