【7】疑心暗鬼
細心の注意を払いながら、ゆっくりと…ろうそくの火が揺れる通路を進んで、人影に近付いていく。
自分と似たような背格好の男が、こちらを見ている。
黙ったままこちらを見ていて…気味が悪い。
なぜ、声を出して話しかけてこない?
向こうも…警戒しているのか?
手をあげて俺を呼んだくせに、おかしくないか?
もしや…、普通の人間でないことがバレるから、声が出せない?
マズい、俺は今…丸腰だ。化け物を殺すための武器がない。
少々の柔道の心得はあるものの、投げ飛ばすには相手を掴まねばならない。
未知の化け物なんかとがっちり組み合いたくなんかないぞ…。
…いざとなったら、壁のろうそくの燭台部分をもぎ取って、ブチのめすか…?
いや、おかしな声を出した瞬間に飛び蹴りを喰らわせて…、ダメだ、着地でこけたら詰む。
まずは殴って怯ませるべきだ。
あいつのもたれかかっている壁には…扉のようなものがある。
周りからわずかに明かりが漏れ出しているから、おそらく何らかの意味がある部屋につながっていることは明らかだ。
~選択してください~
拳を握り締め、対峙する →→→ 【8】扉
近づくのをやめ、安全な所に戻る →→→ 【6】脱出
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