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【10】焼き肉

 においが気になって、辺りを改めてキョロキョロと見回すと・・・うん?


 目の端に、ほんの少しだけ明かりがさしたような気がした。


 恐る恐る、近づいてみる。

 ……なんだ、暗幕があるじゃないか。


 …ぱちぱちという、何かを焼いている音のようなものがかすかに聞こえる。


 そっと分厚い布に手をのばし、ほんの少しだけつまんで中をのぞくと、誰かが一人で焚き火?をしているのが見えた。

 部屋の中でこんなことをしているなんて…と思っていると、火をつついている人が俺に気づいて軽く頭を下げた。


 目が合ってしまったので、軽く頭を下げつつ、近づいてみることにする。

 ……同世代の、少し気の弱そうな男性だ。なんとなく見たことがあるような気もしないでもないが、誰なのかは思い出せない。


「こ、こんにちは。え、ええと…、ここは、…ぅ、うぷっ!!」


 近づくたびに強くなる、なんともいえない不快なにおいに…思わずえづいてしまった。


「…君には、このにおいは不快なものなんだね」


 平然と火をつついている男性がつぶやいた。

 その表情は…少し悲しそう…なのか…?


「だったら、もしかして…ここから出られるかも、知れない」

「えっ!!ぐ…ごほ、詳しく教え…げほ、げほ!!」


「もうあらかた燃えたから、あっちに行こうか。君が来て空気が入ってしまったから、思いのほか燃え上がってしまってね」


 この篭るようなニオイは暗幕を開けて入ったせいもあったのかと思った後、この空間に窓がないことが気になった。

 酸素とかどうなっているんだろう。もしや、窒息死…


「ここで焼いているのはね、不要になった…肉なんだよ。誰にも焼いてもらえずに、腐ってしまった…かわいそうな、肉でね」


 腐ったものを焼いているから、ものすごい匂いになっているのか…?


「焼かなければいけないものが、まだこんなにたくさんあるんだ」


 男性が移動し始めたので、ついていくと…やや大振りな箱が几帳面にスチールラックに収められていた。


 やまふじよしお、きもとうめこ、ほんだしょう、、、名前か?

 箱の側面に、ひらがなで…


「・・・えっ!!!」


 いちばんはじっこの、隙間があるラックに収められている箱を見たとき、思わず声が出てしまった。


 さかしたあじよし…俺の名前だ!!!


「…気になるものがあったのかい?開けても、いいよ」



 ~選択してください~


 箱のふたを開ける →→→ 【12】プレゼント


 箱のふたを開けない →→→ 【11】遭遇



※目次ページに移動後、速やかに指示先ページをお読みください※

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