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アーク・ライズS 何を犠牲にしてもあなたを守りたい  作者: リィズ・ブランディシュカ
第二章
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第9話 自警団の仲間マリオン・デザトリア



 空地でうろうろしていた猫を外に出さないように言ってから、地域を走り回ってしばらく。

 30匹くらいの猫達を回収したけれど、まだまだ先は長そうだった。


 抱え込んだ猫に引っ掻かれながら「明日も手伝う事になりそうだな」オルタがため息を吐く。

 私も「そうね、絆創膏とかもってきたほうがいいかも。いちいち魔法で怪我を治すのも面倒になってきたわ」と同意する。


 とにかく捕まえるはし、新たな猫が見つかるのだから、おちおち治療してる暇もない。

 なれてきた頃からは、もう手賞の傷なんて唾つけてそのままだ。


 それからも十匹くらい捕まえていたら、声をかけられた。


「よう、お前さん達何やってるんだ。猫とじゃれるなんて物好きだな」


 声をかけてきたのは中年のおっさんだ。

 そこらへんを出歩いてそうな、おっさんに見えるけれど、そう見えて中々頼りになる。


 自警団の仲間として、朝は他の地方で活動している。


 名前はマリオン・デザトリア。


「おう、マリオンのおっさんか」

「こんにちは、ちょっと頼まれたんです」

「相変わらず、あっちこっち首突っ込んでんな。大概にしとかねぇと、そのうち痛い目みるぜ」


 大抵は一人でいることが多いマリオンさんは、私達のしている手伝いにあまり良い印象を抱いていない様だった。

 この人は大勢と一緒にいるよりは、基本は一人で行動する事が多い人だ。

 自警団の見回りも、一人で行ってるみたいだし。


 マリオンさんは、「いざという時、義理と人情で板挟みになって、大切なもんを守れなくて亡き目を見る事になるからな。じゃ、生きてたら今度飲みにつきあえよ」そう言って去って行く。


 オルタは、「おっさん悪い人じゃないんだけどな」何とも言えない表情で呟く。


「オルタがああいう人を苦手に思うのは分かるけど、この世界ではああいう人が普通なのよ」

「俺には、あんな風に割り切るなんてできそうにねぇな」


 正直私も苦手だけど、こんな世界だし、そういう意見になっちゃうのも仕方がないと思う。



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