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第5話 蝕の脅威
私達は自衛組織の一員だ。
だから、決まった時間に各地を巡回して、敵が住宅地に侵入してこないように退治して回っている。
敵というのは蝕だ。
私達の生活を滅茶苦茶にする悪い奴等。
憎くて憎くてしょうがない。
あいつらがいなかったら、私達はもっと穏やかに生きられたはずなのに。
でも、そんな事言ってたってしょうがない。
文句を言って敵が消えるのならいくらでも言ってるけど、そうじゃない。
蝕は退治しても退治しても、いなくなることがない。
自動的に増えていく。
そういう生き物らしい。
だから、私達の戦いに終わりはなかった。
人間は殲滅されたら終わりなのに、蝕は殲滅してもまた発生してしまう。
理不尽だけど、そういう生き物なのだ。
「オルタ。帰ったら、今日はどうする?」
「うーん、そうだな。フィッツの所覗いてくか、そろそろアイテム補充しなくちゃならないしな」
「分かったは、もくず屋ね。私もついてくわ」