表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/113

91.仕事、再開します!

 今日は生徒組織の仕事があるので、ガーラに起こされる前に起きて支度する。


「はよ」

「おはよ。寝癖直しなよ。ここ最近ずっと付けてるじゃん」

「そりゃ、今までボクの寝癖を直してたチコがいないんだから当たり前じゃん」

「それくらい自分でやりなよ」

「まあまあ。じゃ、ボク先行くね」

「どこ行くの?」

「ギルド。なんか良い依頼ないか見るついでに、鉛筆の活用法調べてくる」

「メイドやってた方がお金稼げない?」

「一定期間成果なしだとまた試験受け直さなきゃいけないんだよ。そういうことだから、行ってきます」

「行ってらっしゃい」


ガーラを見送り、私も学園へと向かう。


 ほんの少し期間が空いただけですごく久しぶりな気がする。


「フレーバ、早いな」

「エンス先生、おはようございます。夏休み期間だけ働いてもらっているメイドが朝早いので。それで、他の方は来ていますか?」

「いや、フレーバが最初だ。だから鍵を渡しとくな。先に仕事を始めてもらっても構わないからな」

「はい、ありがとうございます」


 私は生徒組織室に向かったが、途中で迷ってしまった。


「どうしよう〜」

「マードリア様?」


後ろを振り向くと懐かしい顔がこちらを見ていた。


「ホイリー! 久しぶり。二年生でもクラス違うから中々会えなくなっちゃったね」

「そうですね。テスト頑張ったのですが、私もメイールもAクラス止まりでした。来年度からは専攻する科目ごとにクラスが分かれるので、マードリア様と同じクラスにはなれませんでしたね」

「そういえばそうだね。ホイリーは専攻決めた?」

「いえ。マードリア様はお決めになられたのですか?」

「ううん。全く。それよりも、生徒組織室知らない?」

「また迷われたのですか?」

「私がよく迷う事誰に聞いてるの?」

「アイリーン様とチコ公女のペアの方です。よく探されていますから」


ホイリーは苦笑いを浮かべている。


「ああ、やっぱりそこか。はぁ。ごめんホイリー、悪いけど案内してもらってもいい?」

「もちろんです」


私はホイリーの後をついていく。


「そういえば、ホイリーはどうして学園にいるの?」

「部活です。農業部に入っているので、夏休みも来る必要があるのです」

「なるほどね。でも、なんで農業?」

「家ですとはしたないなどと言われ、できませんので。あ、着きましたよ。それでは私はこれで失礼します」

「うん、ありがとうホイリー」


 生徒組織室の鍵を開け、中に入る。


「よし、とりあえず書類の整理して、他の人に渡すやつはそれぞれ分けよう」


カロン先輩と死ぬ思いで終わらせたので、ほとんどの書類の場所は覚えている。

魔法を使って上の方の書類を取っていると、埃を被った書類が出てきた。


「ふぇ、クシュ」


くしゃみのせいで魔法の操作が乱れ、魔法で浮かせていた書類が落ちてきた。


「うわっ! ……あーあ」


また仕事が増えた。はぁ。

私は黙々と散らばった書類を集める。


「あ、これ」


埃を被っていた書類だ。紐で何枚もまとめられている。


「カロン先輩が放置してたやつかな?」


書類を開くと報告書、いや、日記? のような物が出てきた。

毎日つけていたらしく、めちゃくちゃ多い。少し探すと他のも出てきた。

他のもパラパラと見ていると、途中から恋について書かれている。それ以降ずっとそのことにしか書いてない。


『先輩方が退任なされ、私達六人で受け持つことになりました。少々不安な気持ちがありますが、会長がいらっしゃれば安心です。ああ、会長は婚約者がいるのかしら』

『本日、意を決して婚約者がいるのかお伺いしました。どうやら婚約者はまだのようです。ですが、好きな方がいらっしゃったらどうなさいましょう。私はきっと、仕事に力が入らなくなり、会長をがっかりさせてしまう』


「あー、好きな人も聞く? 聞いちゃうの? 会長に聞いちゃうの? 続きは……他の冊子か。探さないと」


この恋愛の続きを探すためには、この全ての書類から探さなくてはならない。いや、出来る、出来る!

 ……と、思っていたのだけど、丁寧な人らしく、同じところにまとめていたのであっさり見つかった。


「さて、続きは!」

「マードリア様? こんなに散らかして何をなさっているのですか?」

「うわ! リリー!」

「はっ! 自分で仕事を増やして、何かの修行か?」


その憎たらしい声と笑い声は一人しかいない。


「うっさい! あんたこそ、ちゃんと仕事できるのか見ものだわ」

「ああ? 少なくともお前よりはできるわ!」

「どうだか。どうせリリーに手伝ってもらうんでしょ」

「それはお前だろ」

「あ、あの」

「私が手伝ってもらうわけないでしょ!」

「おおー、怒った怒った。やっぱり図星だったか」

「あのね──」

「もう! 二人とも!」


リリーの声で二人とも動きが止まった。


「そんなことで争っている暇があるのなら、二人とも早く仕事してください」

「分かったよ。悪いなリリー、こいつのせいで」

「いやいや、こんなおこちゃまにムキになってごめんねリリー。今から仕事始めるよ」

「行動に移してください」

「「はい!」」


ダミア、お前もリリーの怖さを知るものか。

ダミア、調べてみたら半年以上登場していませんでした。コーリーも同じくらい出ていません。なんかごめん。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ