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25.新たな問題です

 昨日色々と考えた結果、上手く交渉して授業を休ませてもらおうという結論が出たのだが。


「休ませてくれるでしょうか?」

「どうだろう、私は生徒組織の仕事でなんとかなるかもだけど、レンちゃんは……」

「私は難しいと思います。リリーちゃんかアイリーン王女様なら大丈夫ではないですか?」

「多分ね。とりあえずホームルーム後にでも先生に相談するよ」

「それが良いですね」


そもそも私も大丈夫という保証もないし。


扉を開けてクラスに入ると、後ろで物凄い溜息が聞こえた。


「おはようチコ、ガーラ。チコはどうしたの? そんなに大きな溜息ついて」


チコは浮かない顔をしていた。


「聞いてよマードリア、レンちゃん。昨日寮に戻る時に変な男子生徒に会ったんだよ」

「変な?」

「貴族だったよ。まあ、マードリアに分かりやすく言うと、チコがナンパされたって事」

「え、そうなの? まあ、たしかにチコ、というかブライト家はかなりの美形一家って言われてるしね」

「あの、ナンパってなんですか?」

「ナンパっていうのは、えーっと、気になる人に恋仲にならない? って声をかけることだよ」


我ながら上手く説明できたと思う。


「そういう事ですか。たしかにチコ様はとても端麗な容姿をしていてお優しいですし、十分な権力を有しているので、ナンパをされても仕方ないですね」

「レンちゃんいい事言うじゃん。ガーラなんて、あたしに言い寄るなんて見る目ないなって言ってたんだからね」

「ボクは事実を言ったまでだよ」


ガーラは笑顔でチコにそう言い放った。

これはまた痴話喧嘩が起こりそうな予感。


「でも、その男子生徒を追い払ったのってガーラでしょ? チコは無理だと思うし」

「まあ、そうだけど」

「ガーラもなんやかんや言いながらちゃんとチコの事守ってるじゃん」

「約束だし」


ほぉ、約束と。深掘りしたいけど、絶対言わないだろうからやめておこう。


「そういえば、その男子生徒ってどなたなのですか?」

「名前聞いてないから分からない。けどね、すっごい不気味だったよ。ずっと微笑んでるのに目が笑ってないの」

「あと、"君と私が結婚すれば、ドルチエ王国をも勝る大国が出来るだろう"って言ってたから、チコの地位しか見てないと思う。ちなみに茶髪に赤目だった」


地位しか見てないか……。そうなると、権力の高い女子達は危険かも。先輩達とも協力してなんとかしよう。


「その男子生徒は生徒組織の人達に相談してみるよ」

「お〜、さすが生徒組織の人間。頑張って」

「権力しか見てないとなると、アイリーン様やマードリア、あとクレア様らへんも危険だもんね。あたし達も何か分かったら教えるよ」

「私も、微力ながら協力させていただきます。平民だから安心という事は無いですから」

「うん、頑張ろー!」

「「おー!」」

「お、おー?」

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