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15.生徒組織の人達です

 鐘の音が学園全体に響き渡る。


「時間ですね。では授業はここまでにします、課題は協力して忘れずにやっておいてくださいね」


もう四月も終わろうとしていて、ほんの少しこの多少変わった学園生活にも慣れてきた。


「それでどうしますか、課題」

「どうするもこうするもやる以外何があるというのよ。あなたと協力して完成させないといけない事は不服ですが、出された物はしっかりやらないといけないですわ」


クレア様はわざとらしく大きなため息をつく。

先生も精霊の生態についてペアの人と調べましょうだなんて面倒な課題出してくれちゃって。


「今から図書館に行きますか?」

「そうね、さっさと終わらせてあなたから解放してもらわないとですわね」

「はいはいそうですね。それじゃあいきましょうか」


鞄を手にして出口の方に向かうと、エンス先生が現れた。


「良かった、まだいたな。ミーク、フレーバ、ホワイトは私について来い」


一体なんなんだろうか? なんだか不思議なメンツな気がする。


「あなたったら何かやらかしたのね。情け無い、貴族として行いを恥ずべきよ」

「それ、アイリーン様にも当てはまりますよ。私はなんか呼ばれたので行きますね。図書館はまた今度一緒に行きましょう。私も個人的に調べておきます」

「勝手にしなさい」


クレア様は私を睨んでクラスを出て行った。

呼ばれたんだから仕方ないでしょ。


「おーい、フレーバ早く来い」


リリーとアイリーン様はいつの間にかエンス先生のもとに行っていた。

私も早足でエンス先生のもとに行く。


「よし、揃ったな。それじゃあ行くぞ」


エンス先生は行き先を告げずスタスタと歩いていく。

よく分からないが、私達も大人しくエンス先生に着いていく。


「ここだ。あとはノックして入れ。私はこれで失礼する」

「え、あの⁉︎ ……行っちゃった」


ここは一度、いや、二度来たことがある。

正直どうしてこんなところに連れてこられたのか分からない。


「とりあえず入りましょう」


アイリーン様がノックする。


「どうぞ」


そう返事が返ってきてドアを開ける。


「やあ、待ってたよ」


 ビケット王子様がそう笑顔で迎えてくれた。


「兄上、これは一体どういうことですか? なんとなく想像はつきますが」

「そうだろうね。だがまだ全員揃ってないから後で説明しよう。まずは生徒組織のメンバーを紹介する。

初めに僕、生徒組織会長、ビケット・ドルチエ・ミークです。そして彼女は」


ビケット王子様の僕呼び久しぶりだな。生徒組織では僕なんだ。


「生徒組織副会長、ショコラ・コアです。マードリアちゃんとリリーちゃんは始業式以来だね」


ショコラ先輩はそう言って手を振ってきたので、私達もぎこちなく振り返す。


「……書記、カヌレ・ブライト」


うん、してそう。いや、してるんだけどね。


「同じく書記、カロン・コルムリーです!」


ピンク色の髪にグレーの目をした先輩が他の人よりも元気に挨拶した。


「会計のトレット・フールといいます」


淡い赤色の髪に、淡いオレンジの目をした先輩がお辞儀をして挨拶した。


「本当はもう一人会計にバラン・パティシェル・ロップという者がいるのだが、ほぼ生徒組織に顔を出さないから半分いないようなものだ。たまに会ったら挨拶してくれたらいいよ」

「え、その方って」


私がそう口に出すと、生徒組織の人達は苦笑いをした。

カヌレ様にいたっては顔が険しくなった……気がする。


「まあ、うん。何かあったら僕を頼ってくれていいから。でも多分来ないから安心して。リリーさんも、平民だからって遠慮しなくていいからね」

「は、はい」


そしてタイミングよくノック音がした。


「良いタイミングだね。どうぞ」

「失礼します」


ドアが開くと新たに三人入ってきた。

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