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〈閑話〉白く染まることもなく 3
全てが白く染まっていた。
周囲には木が生い茂っているはずなのに、視界に入ってこない。
何故って目前に白が横たわっているから。
雪が降っていた。
知らないうちに顔にあたって溶けて消える。
雪が降っていた。
できたばかりの足跡を見る。指の形までくっきりと見える、しっかりとした足跡だった。
雪はいつも知らないうちに降っていた。だって興味がないから。今踏みしめている雪も、いつ降ったものなのか分からない。
周囲の景色は白く染まっていた。おそらく雪がそうさせたのだろう。
私はこれから雪を強く意識するだろう。
これ以上白く染まっていくのを見るのは耐えられないから。
これにてこのエピソードは終了です。
これまでで一番短くなっていますが、この話は長々と綴るものでもないのでこれでいいかなと思っております。
次で予定している閑話は最後になります。本編再会も近づいてきているので、気長にお待ちください。




