自動筆記者1
我慢しているのか、信頼されているのか。
すぐに仕事を始めない私に、シャドゥウはほとんど何も言わない。
けれど、私は仕事モードに切り替えをすることにした。
稼いでいるって思われるけど、
移動することによって、かなり出ていくし
9日間も遊びまわっていれば、それでまた出ていく。
ホテルのクローゼットの中は、服でいっぱい。
ホテル特有のよそよそしさが消え、生活臭あふれてて、
私は結構満足している。
でも、その服代も部屋代も・・・・・・。
「・・・・・・働かないとね~」
呟きながら、私は資料をめくった。
この街に、占いの場所は大きい所で3つ。
小さい所だと10もある。
無認可の所も・・・・・・実は一つ見つけてしまった。
見つけたくて見つけたわけじゃなく、偶然なんだけど・・・・・・。
報告義務があるけど――面倒臭い。
大体街中に大小13の占いをする場所と占師がいて、
見つけれていないっていう方がどうかしてる。
第1級占師がこの街には2人いる。
定住していない私が無認可の報告を・・・ということは、考えると厄介だ。
2人の内の一人は占師の間で根に持つ人だということで有名な
50代か60代のキャシー。
もう一人は・・・・・・年齢は私より少し上。
だけど第1級取得は私の方が先で・・・・・・
昔は兄妹のように一緒にいたこともあるロイ。
この街の占師のリストを見るまで、
ロイがこの街へいることも第1級を取っていたことも知らなかった。
今は会う気はない。
この街を出るとき、無認可の報告ついでで良いやと思ってる。