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LOVEファイト!  作者: mimuka
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こういう場合は…断らない方が、男の子の面子を潰さずに済む。


「じゃあお願いね。大事なお弁当が入っているから、大切に」


「わっ分かった!」


彼は恐る恐る自分の肩にかける。


何か…新鮮だなぁ。


「ねぇ、正義くんは彼女いた?」


「えっ…!? かっ彼女らしい彼女はいなかったかな? 何か中途半端なままだったし…」


そう言ってわたしに視線を向けてくる。


「ひなさん以上に…好きになった人はいないし」


「まあ」


嬉しい言葉。


顔がゆるんでしまう。


二人で手をつなぎながらビルの中に入った。


入場券を買う時だけ手を離して、後はずっとつないだままだった。


この水族館、地元のデートスポットとしても有名だし、家族連れにも人気。


日曜日なだけに人は多かったけれど、中は広いからゆっくり見られる。


「ねっ、キレイでしょう?」


アクアブルーが目の前に広がり、色とりどり、形いろいろの魚達が泳ぎ、舞う。


「うわ…。ホントだ」


彼は感動して、言葉を失っていた。


動かなくなった彼を、無理やり引っ張り回す気はなかった。


感動している彼を見続けているのが、結構良いなって思えたから。


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