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「それとウーロン茶2つ」
「かしこまりました。少々お待ちください」
しばらくして注文の品が来たので、わたしは手を離した。
「はい」
わたしはピーチクリームロールとウーロン茶の紙コップを彼女に差し出した。
「あっありがと」
わたしは財布を取り出し、会計を済ませて、自分の分を持った。
「あっ、お会計」
「後で良いわよ。それよりアッチに行って、食べましょ」
先に歩き出すと、彼女もついて来る。
うう~ん。やっぱり大人しいな。
そして公園の中で、噴水近くに来た。
ベンチに座ると、彼女も座る。
「ここで良い?」
「うん…」
彼女はクレープをじぃ~と見た後、大口で頬張った。
「! 美味しい…」
表情に喜びの色が滲む。
「それは良かった。ではわたしも」
はむっと食べる。
うん♪ カスタードと生クリームの甘さ、そしてリンゴの酸っぱさにチョコのカリカリ具合がステキ♪
半分ほど食べたところで、ウーロン茶を飲んだ。
「友達とかと一緒に来ないの?」
わたしはそう言って、声をかけた。
「とっ友達は、こういう所、来ないから…」




