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今日は異世界からやっと帰れる日。日本(向こう)には家族はいないけれども、帰属意識がやはりある。勇者召喚されて優遇してくれたので生活には困らなかったけど
マッ○食いたい!吉○家行きたい!ゲームしたい!
NO!デストロイ!
この世界には滅茶苦茶失礼だが敢えて言おう!
こんな世界とさっさとおさらばして恋愛したい!
お、キリの良いところで転送準備が整ったようだ。
「では、皆さん、今までありがとうございました。これからも平和な世界を維持し続けるのは大変だと思いますが、頑張って下さい。さようなら。」
私はあまり人に興味がないのでラノベのように勇者召喚国の姫さんと仲良く~何てことは全くありませんでした。こっちの世界でもボッチでしたね。なので、皆さんもそんなにしんみりしていないのがその証拠で寧ろ国の戦力が大幅ダウンしたことに苦そうな顔をする奴等ばかりです。まぁ、別に可も不可もなくな国でしたね。
そうして私は青みがかった白い光に包まれて見事家に帰ることができたのだった。
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「マッ○うまっ。まさかチープな味に感動するとは。人生予想外も案外あった方が…………………いや、やっぱなしの方向で。」
異世界での殺伐とした雰囲気を思い出して目が虚ろになる。
「帰って来てから気付いたけど、日本人って本当に危機感がないよね。何か近いうちに攻め込まれるんじゃ」
うわー、私も異世界に侵されてんなー。考えることが物騒だな。やめよう、こういう考え方。
また一つ学習する私えらいね。
というか、私相も変わらず地味だね。大体ラノベ思考でいくと帰ってきたら雰囲気とか変わったり、地味でも存在感とかあったりするはずなんだけどな。現実はいつでも厳しい。これじゃ、彼氏できるのは大分先かな。