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真夏の夜にラムネで乾杯  作者: ももひき
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一番隅の教室

教室にはクラスメイトたくさんいた。どうやらホームルームの5分前らしく、教室にいないのはあと数名ほどに見える。


僕は右から3番目、そして後ろから2番目の席に、荷物の多い鞄をどっかりと置く。ジッパーを開くと中には本日利用する教科書や筆箱、弁当箱、制汗剤など必要なものが一通り入れられている。僕は昔から自分の物というものを異常なほど大切にしてしまう。そのためまわりのクラスメイトのようにオキベンすることは嫌いだし、人から物を借りるということもあまり好きではない。


別に潔癖症ということはない。人が飲んだジュースは飲めるし、同じ鍋に箸を入れて食べることもできる。ただ、何となく自分のものを相手に使わせたり、自分の手元から遠ざけることが苦手なだけだ。


「おはよう」


前の席にいる木元もときに話しかけた。もときは家が近所にあり、小さい頃は毎日のように遊んでいた。学年が上がると好きな遊びなどが変わってきたため、遊ぶ頻度は減ってきたが、たまにご飯を食べに行ったりカラオケに行ったりする。


「おはよう」


「もとき、目の下に隈がある」


「ああ、最近兄ちゃんからラジオ聴くやつ借りてて、番組聴いてるんだけど、好きなのが夜中の2時くらいからしか始まらないんだよ」


半月型の紺色の隈を作ったもときは、眠そうにまばたきをしながら説明してくれた。


今ハマっているというラジオは



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