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ポンコツ魔王と大参謀の俺  作者: ポンタロー
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エピローグ

エピローグ


 こうして正義は、平穏な日常を取り戻した。

 シーディーで過ごした時間は一月半ほどだったはずだが、起きてみると経過していた時間は二週間ほどだった。

 とはいえ、二週間も目覚めなければ、当然家族は大騒ぎするわけで。故に、正義が目覚めたのは病院のベッドだった。

 通常、人間は二週間寝たきりだと、筋力の三〇パーセント以上が低下するという。

 が、不思議なことに、二週間ぶりに目覚めた正義は、まるで昨日寝て今日起きたかのように爽快に飛び起き、体のどこにも異常はなかった。もちろん、家族も医者も首を傾げたが、正義は、きっとポルルン達の計らいなのだろうと思い込むことにした。

 そして現在、正義は自分の通う透凛学園2ーBの教室にある自分の席で突っ伏してる。

 時刻は午前八時三五分。現在、ホームルーム中。

 シーディーから戻って早一週間。一週間前、昏睡状態から目覚め、両親に泣きつかれた時のことを思い出し、正義は苦笑した。

 目覚めた当初は、さすがに筋力の低下や、随分と痩せこけた自分の体に驚いたものだったが、今はどうにかこうにか学園に登校できるまでに回復している。

 しかし、休み明けの学園がかったるいのもまた事実。そんなわけで、正義は早々に机に突っ伏していた。

(よし、寝よう。幸い、担任の山根教諭は、居眠りしてても怒らない。よっしゃ、いざ夢の世界へ)

 しかし、正義が夢の世界に旅立とうとしたその時、教室のドアが開き、そこからごま塩頭がトレードマークの透凛学園学園長が入ってきた。そして、唐突に宣言する。

「えー、突然だが転校生を四人紹介する」

(ほんと、突然だな。しかも四人て)

 そう思いつつ正義が顔を上げた。

 ホームルームを進めていた担任の山根教諭は、驚きで目をパチクリさせている。

「あの学園長、そんな話は聞いておりませんが」

「うむ。それが、突然決まってな。突然この学園の理事長から連絡が来て、突然娘の知り合いを四人編入させろと言われ、突然クラスはこのクラスにして、突然今すぐ授業を受けさせろと言ってきたのだ」

(突然多すぎるだろ! 今、何回突然使ったんだよ!)

「あの、学園長、理事長に娘さんはいないはずでは?」

「うむ。ワシもそう記憶しとったんだが、どうやら隠し子がおったらしい。今までは隠しとったらしいんじゃが、理事長がつい先日、奥さんにそのことを伝えてな」

「な、何でまた?」

「さあのう。小耳に挟んだところによると、ある日突然、朝食の席で、理事長が隠し子がいることを告白したそうじゃ」

「お、奥さんはどうしたんですか?」

「キレるに決まっとるじゃろう。平穏な朝食の席で、いきなり夫から隠し子の告白じゃぞ。当然、奥さんは怒り狂ったらしい」

「で、でしょうね」

「そんなわけで今、理事長宅は大変だそうじゃが……まあ、今はそれは置いといてだ」

「い、いいんですか、それで?」

「いいんじゃ。えー、そういうわけで、本当に突然じゃが、転校生を紹介する。ちなみに、四人のうちの二人は一四歳なのじゃが、細かいことは気にせんでよろしい。飛び級だとでも思ってくれ。ワシもそう思っておく。重要なのはただ一点、仲良くするように。よいか。くれぐれも仲良くするように。理事長の娘さんの知り合いじゃから、何かあったらワシの責任になる。ワシャ、今年で引退じゃ。頼むから、くれぐれもイジメだけは……」

「学園長~、一つ質問いいッスか~?」

 クラスメートの一人が手を挙げる。

「何かね?」

「何で四人ともこのクラスなんですか? 普通は他のクラスにも割り振られるもんでしょ?」

 至極もっともな意見だ。と、正義は内心で頷いた。

「うむ、君の言葉ももっともじゃ。しかし、理事長の方から、全員同じクラスにするようにと強く言われてな。理事長にそう言われては、ワシには逆らうことなどできん。もし、逆らおうもんなら、ワシは……」

「……学園長、もういいですから。さっさと紹介してください」

 いきなり転校生を連れて現れ、いきなり自分の責任になるから問題を起こすなとのたまうごま塩ジジイに、さすがの温厚な山根教諭もお怒りのご様子だった。頭の至るところに怒りマークが張り付いている。

「おお、そうじゃった。いいぞ、入りなさい」

 そう学園長に言われ、入ってきた四人の転校生。

 一人は無愛想な顔をした銀髪アホ毛付きのツインテール。一人は、不機嫌そうな顔をした青い瞳を持つ長身黒髪。一人は、ぽわぽわな笑みを浮かべる長い金髪ツーサイドアップ、アホ毛付き。そして、最後に……

 明るい金髪を靡かせ、人形のような整った顔立ちに、天真爛漫を体現したような笑顔を浮かべて教室に入ってくる少女。

 その少女は、教室に入ってくるなり、正義の方を向いて言った。

「正義さーん! 来ちゃいましたー!」

「って、お前らかよ!」

どもども~


ポンタローです~


これでポンコツ魔王はラストとなります~


最後までお付き合いくださった皆様、ほんとうにありがとうございました~


ピクシブさんに載せさせていただいている艦これなどの二次創作作品などもぜひよろしくです~


ではでは~

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