ドルチェーヌのイタズラ [トーマ視点]
遅くなりましてすいません
今回の話は凄く短くなっています
はぁ。俺だって忙しいのだが。
ドルチェーヌさんが俺に話したいことってなんだ?解っていることは俺に見せたいものがあると言うのと最近よく外出していたと言うことだけだ
だが、ただ貴重な物ってだけではないと思う。今までもそうだったからな
ある時は“魔物”をペットとして飼うと言って俺にわざわざ見せてきた
またある時は魔族と人間のハーフのを大量に連れてきて雇えと言われた
そのまたある時は精霊を捕まえろと言われ丸々一日かかってつかまえた
今度はなんだろうか?
遅い。いくらなんでも三十分も遅れるとは常識的に考えてどうなんだ。
そう考えているとようやくドアがノックされた。
「誰だ。」
一応関係ない人だったらまずいので聞くが応答がない。
はぁ、なんなんだ。誰か聞いていると言うのに答えないとは侵入者か?
俺は武器を持ってドアを開けにいく
「誰だ」
そう言って開けたドアの向こうにいたのは見たことない女だった
一応貴族の顔は一通り覚えていたつもりだったが誰だろうか
城に来れるくらいなら高位貴族ならチェック済みなはずだが。
部屋を間違えた?ドルチェーヌさんの娘?嘘ばっかりで怪しい。そう思っていると“自分は養子だ。”とも言ってきた
その瞬間ひとつの可能性に気づいた
コイツが今回のドルチェーヌさんのイタズラなのだ。容姿はいいし何よりアイツににている
コイツはもしかしてアイツなのだろうか?とも思う。けどそう悩むことが今回のイタズラなのかもしれないと疑心暗鬼になってきた
とりあえず害意もないようだし帰ってもらおうか。
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アイツが帰ってすぐにドルチェーヌさんが来た。
「ヒッヒッヒ、まだ気づかんか。せっかくお主のことも思って養子に“リィーノ”を選んだと言うのに。」
「リィーノってやはりっ!」
「顔が赤い。やはりかのぉ。着飾ったリィーノは可愛いかっただろう?」
っ!?やはりドルチェーヌさんにはかなわない。隠し事をしてもすぐにバレる。
と言うか多分今回はドルチェーヌさんじゃなくてもバレバレだったと思う
母親にも色々言われたしな。主に俺の婚約者の失脚ネタとか。
さてこれからどうしようかな?