私の災難は続く
「おい、いつまでもめているんだ。もういいだろう?」
「はぁ?お前に関係ないだろう
それともお前はコイツの友達で助けたいってか」
「いや、試験を受けたいだけだ
お前らがもめているといつまでも試験が出来ない。後で話し合ってくれ」
唖然としている二人を無視して生徒を並ばせる
「おいっ!何勝手にしてるんだよ」
「はぁ、そんなに構って欲しいのか?思考が幼稚だな」
わざとムカつく様に言うと違うつーの
と捨て台詞を残して逃げて行った
「あの、ありがとうね。」
「別に礼は要らない。今度から気をつけてくれ。」
「うん。じゃあまたね。」
“また”とか不吉な言葉が聞こえたきがしたが、うん。気のせいだよな
さぁ現実逃避していても始まらない気を引きしめて試験をするか
「百十五番。」
「はい」
私の番が来た。ちなみに私は今眼鏡をかけている。
なぜかって?それは私は光の属性と相性がいいからだ
今回の試験は石にそれぞれの魔法を込めるただそれだけだが、
相性がよいと石に込められる量をこえて魔法が発動してしまう
光と相性がいい私は目くらましと言う初歩的な魔法でもしばらく目が見えなくなる
そこで実からもらった知識を頼りに眼鏡を作った
かけた魔法ははサングラスと同じ効果の“闇魔法”、遠くを拡大して見れる“補助魔法”、
幻術を無効にする“防御魔法”と言う超万能眼鏡だ
今回は特にルールもないし減点もない相性を見るだけのテストだから普通にやればいい
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結果を言うと大成功だつた
だがやり過ぎたらしく少々怒られてしまった。
おかげで昼前に終わったというのに今は昼過ぎ。お腹がすいた
考えごとをしていたせいか人とぶつかってしまった
「あっすみません。」
「ん?お前は実?いやリィーノ?まぁどっちでもいい。ちょうどよかった。」
へっ!?なぜその事を知っている!?
顔を上げると目の前にいたのはあの王子だった
「っ!?大変失礼致しました!!」
あわてて礼をしようとするが王子にとめられた
「いや、前を見てなかったのは私もだ
それに学校では身分は関係ない」
「いや、しかし」
「そんなことよりそれ“眼鏡”だよな?」
「はい。その通りでございます。
向こうのものと目的が違うためどちらかと言うとサングラスの様な物になっていますが」
私は質問に答えながらも混乱していた
なぜ王子はここにいるのだろうか?用ってなんだ?私は何かやらかしたのか!?
「ふーん。向こうの技術と魔法を融合させたんだ。良くできてるな。」
「ありがとうございます。それで御用というのは?」
平静な振りをしても内心ヒヤヒヤだ
「あぁこれ、この前の時落としただろ」
王子に渡されたのは弟たちからもらった髪飾りだった
「っ!ありがとうございます。殿下の手間をとらせてしまいすみません。」
「別にいい。じゃあ私の用はそれだけだ」
それにしてもわざわざ王子が渡しに来るとは。しかも私の作品に興味をもたれてしまった
すごく嫌な予感しかしないのだがそれは気のせいだろうか?
どうか気のせいであって欲しいものだ