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~ふたりだけのクリスマス~5

続きです。

 

 電話の内容も良く分からなかったし、何かあったのか。

 急激な早さで暗くなっていく街に点滅するツリーのライト、息を白く染める寒さに、俺の中の不安は大きくなるばかりだった。

 行き交う人の流れから少し離れ、あたりをぐるりと見回してみる。

 駅前にあるショップの前に休んでいる人がまばらにいたが、その中にも湊はいない。


 「あっ」

 やっと見つけた。

 人だかりの出来ているクリスマスツリーからは離れた少し暗いところで、寒そうに座り込んでいる。

 まったく、心配させやがって。

 そうだ。

 心配させた罰として、気付かないように近づいて驚かせてやろう。

 「やっと見つけた、何やってんだ」

 湊は、びくぅっと俺の声に反応するように肩を震わせた。

 しかしこちらを向こうとはしない。

 

 「遅い」

 返事の変わりに返ってきたのは文句の連続だった。

 「・・・・・・寒かった」

 「え?」

 「お腹すいた。足痛いし、どっかで休みたい・・・・・・」

 湊がいつもの通り、滅茶苦茶な我がままを言う。

 言うことは生意気だったけれど、声が震えている。

 

 なんとなくだが、その理由は聞いちゃいけないような気がした。

 「何言ってんだほら、家に帰るぞ」

 湊の方を見ないよう俺は顔を横に向けたまま、ちいさくて冷たくなった手をぎゅっと握り締めて引っ張り起こした。




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