~ふたりだけのクリスマス~2
続きです。
俺は眠りまなこを擦りつつも、妹の湊に言われた通り起きると一階に降りていった。
朝から家が静かだなと思えば、テーブルの上に〝買い物にいくからお昼は冷蔵庫のを湊と晃の二人で食べてね〟なんていう紙が置いてある。
なるほど、そういうことだったのか。
お腹すいたなぁ。
冷蔵庫の中に入っているお昼を想像するとお腹がくぅとなった。
「あー、やっと降りてきた」
待ち遠しかったというようにリビングの壁に寄りかかって、湊が待っていた。
服装を見るに出かけるらしい。
「今日は友達と約束があるの。帰り遅くなるってお母さんに伝えておいてね」
「クリスマスなのにか?」
俺の言葉に湊がむっと頬を膨らませたかと思うと
「クリスマスだからに決まってるでしょ。馬鹿アキラっ!」
ドアを壊れんばかりの勢いで閉め、家から出て行った。
家のドアは、もうちょっと丁寧に閉めて欲しいものだ。
「はぁ、妹のくせに可愛くない・・・・・・」
俺は椅子に深く腰を掛けると、部屋の壁に掛けてあったカレンダーに目をやる。
今日は、十二月二十四日木曜日。
こどもであれば誰だって嬉しくなってしまう特別な一日。
一年間のいちばん最後にあって、いちばん楽しみなクリスマス・イブだ。
まあ我が家はというと、違うのだが。
赤い衣装に白いひげのおじいさんがプレゼントを持って来てくれる。
そう信じていたちいさい頃の湊は、今より素直で可愛かったな。
なのにいつから小生意気になってしまったんだ。
いや、変わってしまった原因は俺に有るんだろうな。




