~ふたりだけのクリスマス~11(終)
続きです。
「泊まって・・・・・・みない?」
「そうしてみるか」
「やった」
母さんには、そうだな。
友達の家に泊まったと言っておこうか。
いや、いまは考えるのをやめよう。
目覚めたあとの時間なんていらない、夢のようなこの時間にもっと浸っていたいのだから。
「もう少し、こうしていてもいい?」
湊は手を繋げたまま、頭をそっと俺の胸にあずける。
湊の髪はシャンプーのいい匂いがして、上下する胸の呼吸が伝わってきた。
あったかい。
少しだけ、俺は湊の髪に顔をうずめてみた。
湊も甘えてきた。
このまま夜が終わるまで、ふたりだけのクリスマスが終わるまで、ギリギリまでずっと甘くあたたかい気持ちが続けばいいな。
何よりも強く純粋に、俺はクリスマスの奇跡にそう願った。
翌朝、湊は昨日のことが嘘みたいにつんとした態度を取っていた。
昨日から変わったことといえば、ほんのちょっぴりだけど、角が取れたくらい。
あとは、そう。
人前でなければ俺は湊のお兄ちゃんでありながら、
大好きな人になれたことだろうか。
これでこの物語は終わりとなります。
機会がありましたら、また次のお話であいましょう。
それでは。




