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~ふたりだけのクリスマス~10
続きです。
冷たい指が俺の指をゆっくり開き、そっと絡めてくる。
空いたもう一方の手にも、湊は手を重ねてきた。
湊がそうすると、俺は同じくらいにやさしく握り返した。
ここまで来たら、恥ずかしいコトなんてない気がした。
「わたしこれ好きかも」
俺は胸がどきどきしてこのどきどきまでも、手の繋がりから伝わってしまいそうだった。
「ねぇ、好きだってことちゃんと教えて?」
「ああ・・・・・・」
湊は頬を赤らめ、睫毛を伏せる。
湊の手、大きな目、やわらかそうな唇。
俺はただ、湊の唇へ吸い込まれるようにして近づき、そっと重ねる。
兄妹とか現実とかそういったものは、甘いこの空気の前に意味は無かった。
「お兄ちゃん、すごい顔してる」
「お前だってだろう」
「ばれた」
「ばれるって」
こんなにも、こころが溶け合っている時間は初めてだった。
妹の湊が今までにないほど愛おしい。




