表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

おままごと

作者: うずらの卵。

私が買い物途中で公園の前を通りかかると、

近所の姉妹がおままごとをしていた。

とても微笑ましい光景に私は足を止めて眺めていた。

姉がママ役で妹がパパ役みたいだ。

「あなた、お帰りなさい、今夜も遅かったのね。」

「あぁ、仕事が忙しくてね」

「仕事って女と飲むのが仕事なのかしら、香水の匂いがぷんぷんよ」

「いやいや、これは接待で付き合いだ」

「私が何も知らないと思ってるの?香苗って女と浮気してる癖に」

「おいおい、そんなに大きな声を出したら子供達が起きちゃうだろう」

「もう、限界なの、殺してやるー」

そこで、姉が妹を刺す動作をしたのだ。

私は背筋が寒くなりその場を足早に立ち去った。

二日後、玄関のチャイムが鳴ったので出て見ると、公園でおままごとをしていた姉妹の母親が立っていた。

「こんにちは、突然来てごめんなさいね、今日はお仕事お休みなのかしら」

「今日はお休みなんで、これから出掛けうと思って」と言いました。

「いつも素敵な香水付けてるけど今日は付けてないのね」

「えぇ、切らしてて違う香水に変えようかと思いまして」

「あら、そうなの、そうそう恥ずかしいお話だけど私、主人と離婚する事になって娘達と実家に帰る事にしたの」

「そうなんですか、寂しくなりますね」

「それで今日は最後のご挨拶に、これ珍しい肉が手に入ったから是非食べてね」

「まぁ、有難う御座います」

「主人もきっとあなたに食べて貰えれば本望でしょう」

そして、背中を向けて一言。


「さようなら、香苗さん」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ