「複数の小説投稿サイトの利用」についてのお話
皆様、お久しぶりです。
時折、作者向けのエッセイを書いている九傷でございます。
今回も、盛り上がっているエッセイの内容とは全く関係ない話ですが、宜しければお付き合いください。
さて、今回の話題は、タイトルにもあるように「複数の小説投稿サイトの利用」についてになります。
もう既に利用しているよという人も多いでしょうが、複数利用のメリットやデメリット、コツなどについて語りたいと思います。
まず、複数の小説投稿サイトを利用するメリットについて。
既に利用している人は直感的、あるいは調べた上でメリットがあると確信しているから利用しているのだと思います。
どういったメリットがあるかと言うと、一番大きいのがやはり「多くの人に読まれやすい」という部分になります。
当然ですが、読者というのは各サイトごとに存在します。
複数のサイトを利用している人も多いですが、一つのサイトしか利用していていないという読者もいます。
そういった他所の読者を獲得するためには、そのサイトで投稿するしかありません。
少しでも多くの人に読んでもらいたいと思うのであれば、可能な限り多くのサイトに登録すると良いでしょう。
また、各サイトごとに主流ジャンルが異なるケースがあります。
簡単に例を挙げると、
・小説家になろう……異世界(恋愛/ファンタジー)
・カクヨム……異世界ファンタジー、ラブコメ
・アルファポリス……恋愛
・エブリスタ……現代、ヒューマンドラマ
みたいな感じで各サイトごとに人気ジャンルが異なります。
自分の作品のジャンルに適したサイトに登録すれば、もしかしたら大ヒットする可能性もあります。
お試しでもいいので、いくつかのサイトに登録してみてはどうでしょうか。
ただ、上記の例で挙げた特徴は、時代や流行りによって変わるので絶対的な情報ではありません。
興味のある方は、自分の目で確かめてみてください。
次のメリットとしては、各サイトごとのコンテストに参加できることや、インセンティブなどの恩恵を受けられることです。
今となっては、大体どのサイトもなんらかのコンテストをやっていますが、ジャンルや募集条件などは様々です。
自分の登録サイトではコンテストに参加できないものの、他のサイトであれば参加できるという可能性もあります。
そういった機会を逃さないためにも、複数サイトに登録しておく方が良いと言えるでしょう。
今では投稿することで収益が見込めるサイトが増えていますので、小説家になろう以外のサイトに登録しておけば、もしかしたら収入が得られるようになるかもしれません。
生活ができるほどの収入が得られる人はごく僅かですが、そういった夢を見るのも良いと思います。
もう一つは、各サイトごとの編集機能が利用できることです。
たとえば、一部のサイトでは段落先頭の一字下げ機能が使えませんが、多くのサイトは使えます。
自分にあった執筆機能のサイトを選択し、執筆はそこでというのも一つの手です。
また、これは正直微妙なところではありますが、「内容を見直せる」、「モチベーションを保ちやすい」というのがあります。
複数サイトに投稿する際、完全なコピペで投稿することもあると思いますが、多くの方が見直しをしていると思います。
これが作品の完成度を高めることに繋がるのです。
普段からしっかりと読み返してるから問題ない……と思う人もいるでしょうが、時間を空けてから別のサイトに投稿すると、ミスや改善点が見つかることが多いのです。
はっきりと理由はわからないので推測ですが、恐らくフォーマットやレイアウトが変わることで、前は気付かなかった部分を意識できるのだと思います。
「モチベーションを保ちやすい」については、投稿欲を満たすことができるという点が良いところだと思っています。
たとえば、ストックを溜めているときや、仕事などが忙しいときなど、更新がほぼ不可能なんてことがありますよね?
そんな時、投稿済みの作品を他のサイトに転載するくらいであればできる可能性があります。
実際は細かな改稿くらいしかしていませんが、他サイトの住人にとっては紛れもなく新規投稿作品です。
個人的には、一仕事終えた感を得られますのでオススメですよ♪
そしてメリットもあれば、当然デメリットもあります。
……と言ってみましたが、実際は微々たるデメリットしかありません。
その中でも一番大きなデメリットとしては、やはり管理の面倒さでしょう。
複数サイトに投稿している場合、当然ですが更新は複数サイトで行う必要があります。
どのサイトにどの作品を投稿しているかしっかり把握しておかないと、一部のサイトだけ更新が漏れるということがあります。
実際私は複数サイトを利用しているのですが、作品ごとにどのサイトに登録しているかはバラバラなため、この更新漏れが2~3回発生したことがありました。
大体は次の更新時に気づき、帳尻合わせをすることになりますが、定期的に読んでくれている読者の印象は悪くなる可能性があります。
また、改行などを一つのサイトのページに合わせて調整している場合、別のサイトではバランスが崩れる可能性もあります。
その他、各サイトごとにタイトルの文字数に制限があったり、挿絵や表紙絵の有無、ルビの打ち方の違い、まえがき&あとがきの有無など、それぞれ特徴があるので、そういった部分を調整する必要があります。
こう書いてしまうとかなり面倒そうに思いますが、これに関してはコツがあるので、後ほど紹介いたします。
残るデメリットですが……、同じように複数サイトを利用している読者(作者)の目に触れた場合、「この人必死だな」とか思われるくらいでしょうか^^;
正直気にするほどのことではありませんが、気になる人はやめた方が良いかもしれません。
最後に、複数サイトに投稿するコツと注意点について記載します。
■ルビの振り方を|《》で統一する
各サイトごとに、ルビの振り方が複数存在します。
中には他サイトでは利用できないものもありますが、|《》形式であれば、ほとんどどのサイトでも利用可能です。
これに統一することで、各サイトに文章をコピーして持っていく際、ルビの調整が必要なくなります。
|《》形式については実際のルビになってしまうため、ここでは説明しませんが、なろうのマニュアルなどで確認してみてください。
■投稿する作品を絞る
なんでもかんでも複数サイトに投稿すると、管理が本当に大変になります。
上記デメリットにあげたように、各サイトごとの特徴があるので、特殊なことをしている作品は転載に不向きと言えます。
たとえば、なろうでは挿絵を入れることが可能ですが、一部のサイトではできないorやり方が異なります。
そのため、挿絵が沢山入った作品は複数サイトへの投稿は不向きです。
また、あまりにも長いタイトルはサイトによっては登録できない可能性があります。
なろうではタイトル文字数は100文字までとなっていますが、アルファポリスでは70文字となっています。
さらに極端な例を出すと、マグネットはなんと30文字までしか受け付けておりません。
そのため、あまりにも長いタイトルは作品名自体を変更する必要があるので不向きと言えます。
さらにはレーティングの違いなどの問題などもあるため、複数投稿をするのであれば、そういった各サイトごとの特徴が出にくい作品に絞ると良いでしょう。
その方が管理面でも楽になります。
■なるべく完結作品にする
これもデメリットで触れてますが、更新が必要な作品の場合、全てのサイトで行う必要があります。
そうするといつかどこかで綻びが生じるもので、更新漏れが発生しやすいです。
完結作品の転載であれば、転載先のサイトを更新するだけなので漏れは発生しません。
また、メリットに書いたモチベーションを保つための投稿も、基本的には完結作品がオススメです。
■ページレイアウトを意識しない
実際に表示される画面を意識して改行を行っている人もいると思いますが、上記でも少し触れた通り、各サイトごとにレイアウトは異なるため、基本的には意識しないようにした方が良いです。
少なくとも、文章の途中で改行しているような作品は不向きですので、転載はオススメできません。
■オリジナル(本拠地)は決めておく
複数サイトに投稿していると、自分がどこメインなのかわからなくなる可能性もでてきます。
そういった際にブレないよう、自分のメインサイトは決めておきましょう。
複数サイトを更新すると、サイトごとに内容のズレが生じることもあります。
そういったとき、どのサイトのデータを最新と決めておけば、あとで調整するのが楽になります。
最後に一つ注意点なのですが、なろうには大変便利な機能『誤字報告』がありますよね。
ワンボタンで誤字を修正することができる、私も非常に助けられている機能なのですが、それゆえに問題があります。
はい、そうです。他サイトの更新を忘れるんですね。
面倒ではありますが、誤字報告を受けた作品が他サイトでも投稿している作品であれば、しっかりコピペして他サイトも更新するようにしましょう。
今回は以上です。
複数サイトへの投稿を考えている人の役に立てたなら幸いですね。
それでは皆様、よい執筆ライフを。
入力フォーマットについては、各サイトごとに癖や特徴があります。
最初のうちはそれに慣れるのが一番の課題かもしれません。