プロローグ3
「分別の儀式?さっきも言っていた最後の審判に似ているものなのか?」
すると彼女はにやりと笑い
「ええそうよ。具体的には違うけど、おおまかな内容はいっしょね」
「ちがう?いったいどこが違うんだ。」
「まず、ここには地獄といわれるものはないわ。あるのは天国だけ。しかもその天国に行くのもごく少数の人だけだわ。」
地獄がないとはいったいどういうことだ?ではその分別の儀式の査定に引っかからなかったものは?いったいどうなるんだ?などの憶測で自分の脳は埋め尽くされていた。
「じゃあいったい天国にいかない人以外はどうなるんだ?とでも言いたそうだけど答えは簡単よ。転生させるのよ。」
「転生?」
この死後の世界とやらに来てから全く理解が追い付いていなかったが、今のそれはもっと訳が分からなかった。
「そう転生よ。査定に落ちた人はそのまま魂を洗浄され再び地上で生命となって誕生するの。それを私たちは「転生」とよぶわ。」
「なるほど、そういうことか。で査定に通ったら転生せず天国での永住権をえると。」
本屋などで最近よく転生という文字が書かれた本をみたことがあったのだが、見たときはまるで意味がわからなかったが、今になって分かった気がする。
「やっぱりあなたは飲み込みが早くて楽だわ。そうそのとおりよ。」
大まかなないようは理解したがまだ不明な点もある
「しかし、さっきおまえはこういった「天国に行くのはごく少数と。」ってね」
「なかなか鋭いわね。そうよ査定に通っても実際に天国に行く人はすくないわ。実はね査定に通るともう1つある権利がてにはいるのよ。」
1つの権利?まだまだこの儀式にはおくがあるの?
「査定に通ると、転生する時代やする生物を全部えらべるのよ。査定に通らなかったひとは、これらはすべてランダム。また人間で生まれてくる奴は少ないわ。」
「てことは必ずしも人間で生まれ変われないということか?」
「そうねミジンコや植物になるやつもいる。」
なるほど。確かにそれなら査定に通っても天国に行かないのも納得できる。説明を聞けばこの条件も十分おいしい話だ。
「まぁまだあるんだけどこれはごくまれの事例だからはしょるわね。」
少し気になるがまぁしかたない。そんなにここに長くもいたくはないしな。
「それじゃあ説明もおわったし、早速あなたの分別を開始するわ。」
「あぁそうだな頼む。」
そういうとまた彼女の手元からいきなり今度は本があらわれ、そして彼女は呪文らしきものを唱え始めた。聞いたこともない言葉だったので意味は分からないが神聖なものだということは一目でわかった。
呪文を唱え始めてしばらくすると、本がいきなり「パラパラ」と勢いよくページがめくれはじめ、その隙間から真っ白な眩い光が漏れ始めた。
次第にその光は強くなり、真っ暗だった部屋は一気に明るくなった。
「準備はできたわ。あとは最後の小節を言うだけ。心の準備はいい?」
不思議と恐怖心はなく逆に少し興味がわいている自分がいた。
「あぁばっちりだ。」
「わかった。じゃあいくわよ!」
さっきの何倍もの光が溢れて次第に僕の意識はに薄れていった。
家庭の事情でだいぶ期間が空きましたが、落ち着いたのでまた執筆再開します!
あとプロローグ長くてすみません。次でプロローグは最後にして、それ以降はやっと本編で菫とよしひこのからみをかけたらいいと思います。