プロローグ2
そして自分は何処か暗い場所にいた。
俺はさっき死んだはず、なのにどうして。
動揺しながらも、冷静に周りを分析してみる。
真っ暗の部屋の上に電球が一つだけ付いていて、かろうじて少し見える。というくらいだ。
部屋を見渡すと、ひとつの椅子がありその上に1人の少女が座っていた。
「えーと、あなたの名前は?」
白い肌に下半身まで届きうる長さの綺麗な髪。
体型はスラットしていて、顔立ちもハッキリしている。都会を歩いていれば、ファッションモデルにでもスカウトされそうなくらい綺麗な足。美の骨頂とも言える美しい女性がいた。
「あーのー、聞こえてますかー?」
周りを見渡しても、人はいない。てことは
「えーと、私のこと言ってる?」
「そうよ!あなたに決まっているじゃない。そんなことも分からないの?」
少し不機嫌になるが、ため息を付いてからまた喋り始めた。
「めんどくさいから、簡単に説明するね。ここは死後の世界よ。」
「そうか。」
「あら?驚かないのね。」
「そりゃあ、俺は死んだはずなんだ。でもそのはずなのに、自分がいるってことは死後の世界にいるって考えるのが妥当じゃないか?」
「へぇー。流石に伊達に一流企業の重役をこなしてきたわけじゃないわね。」
ここで私はは初めて少し動揺した。この女性とあった事はないはずなのに。
「なぜそれを知っている。」
そして少しニヤリとして
「もっと知ってるわよ。」
そして手を広げると何も無いところから、1枚の紙が急に現れた。
「えーと。1973年5月21日生まれで、幼い頃からわんぱくな少年。小中ともに成績優秀で、その後県内のトップの公立に進学。そして国立大学に進学後、
三元重工に就職。そして同じ職場の西野亜里沙と2年の付き合いで結婚。2年後に長女の菫を授かるも、その時感染した病気が原因で、亜里沙さんが死亡し、その後妻を無くした悲しみを振り払うために、仕事に熱中し、45歳という若さで管理職につくも、ガンが発覚し3時間前に死亡。」
「ざっとこれくらいは知っているわ。」
「なぜそんなことを知っている。」
「これから行う儀式に必要だからね。」
「儀式?」
「そうねぇ。あなた達にわかりやすく言うと、最後の審判あたりが近いかもね。」
最後の審判は、キリスト教やユダヤ教に出てくる死んだ人が、生きていた頃の行いによって、天国か地獄に振り分けられるという儀式のことだ。
「そんな神話のような話。あるわけ」
「それがあるのよ。実際さっきあなたも言った通り、死んだはずのあなたがこうやって存在している。」
確かにさっき自分でここが死後の世界だと分析したのに、少し動揺していたらしい。
「分かってくれたかしら。」
「それじゃあ自己紹介からね。私は女神アルト。
分別の儀式を取り締まるものよ。」
「分別の儀式?」
そしてこの分別の儀式によってあんなこになってしまうとは思いもしなかった
この死後の世界が終わるまでプロローグにする予定です。テスト期間なので、少し時間がかかりそうです。