1/1
0話 始める為の重要回
ユニーク100いったら続き書きます。
「ねぇ、星也君。ある日、君にとって大事な人が居なくなったらどうする?」
そこは星がよく見える丘だった。
そこに俺ともう一人、星河紬と言う少女がいた。
この時の俺はその言葉の意味が分からなかった。
「あの星もさ。今、地球には光が届いているけど、本当はもう無いかもしれない。その光が届かなくなって、この空から消えた時、君は気付けるかな?」
「……………。」
何も言えなかった。
何も理解していなかったから。
「私は今度、引っ越すんだ。お父さんの引っ越しでね。そこでもこの空と同じ星が見えるかな?」
これは判った。
こいつが遠くにいっちまうってことが。
「そうか。………いつ頃だい?」
「んー………それは言えない。秘密」
「そうか」
何故秘密にしていたのか、数年後に分かるが、勿論この時分かる訳がない。
隣で座っていた彼女が唐突に立ち上がった。
そして、こう言ったのだ。
「さよなら。太陽のように明るい、6等星の君と出会えてよかった」