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はじまりの神が紡ぐ、希望と絶望への序曲  作者: 古都助
~男神ソリュ・フェイト、はじまりの世界編~
3/5

神々の大神殿と、創氷の地

「兄様ぁ~!! とう!!」


 はじまりの十二神が集まるその日、普段は沈黙と静謐さを守っている大神殿には、賑やかな気配が満ちていた。

 大事な話をするという場に不似合いな様子で駆け込んで来た、愛らしい美少女。

 白銀のふわふわとした雲綿のような長い髪を揺らしながらジャンプした美少女は、体格の全く違うソリュ・フェイトの身体に正面から抱き着いてきた。

 避けるのは簡単だが、それをすると激しく大泣きする相手なので、仕方なくその重みを受け止めてやる。


「久しぶりだな、レヴェリィ。最近姿を見ていなかったが、元気にしていたか?」


「うん!! 兄様も元気そうだね!!」


 自分を見上げながら満面の笑顔で答える女神……、いや、『男神』のレヴェリィに、ソリュ・フェイトは「相変わらずだな」と、微苦笑を零す。

 はじまりの神々は最初から大人の姿で生まれているのだが、自由に自分達の姿や外見の年齢を変えられるすべを知っている為か、レヴェリィは『可愛い』方が良い! と、普段からこの美少女に見える幼い姿で暮らしている。

 本体である大人の姿も、かなりの美青年で見目麗しいのだが、個人的な好みというものだろう。

 ついでに、服装が若干……、女の子寄りなのも、完全にレヴェリィの趣味だ。

 神々が大神殿に不在の折も、磨き抜かれたように美しいクリスタルの床。

その小柄な身体を下ろし、撫でて撫でて!! と言わんばかりの、子犬全開の笑顔を温もりに満ちた眼差しを向け、ソリュ・フェイトはその頭を撫でてやった。

 

「……ソルにぃ、オレも撫で撫で、ほしい」


 突然、気配もなく背中にのしかかった重み。

 振り向けば、羨ましそうにしている……、ように見えない事もない青年の姿があった。


「フォルメリィ、相変わらず気配なく急に現れるな、お前は……。よしよし、ほら、こっちに寄れ。纏めて撫でてやろう」


「わぁい……」


 天真爛漫で正面から突撃してくるレヴェリィとは違い、人の背後を取るのが好きらしいこの美青年の名は、フォルメリィ。顔立ちと性格は全く違うが、誕生の際にレヴェリィと寄り添って生まれてきた為、兄弟神と考えられている。

 兄的な立場だと主張しているレヴェリィと同じ、白銀の髪に縁取られた綺麗な顔立ちだが、こちらは髪にクセがなく、全体的にしっとりとした雪のような印象だ。

 ソリュ・フェイトの頬に触れている長い髪は肩口で緩やかな調子で結ばれており、ひんやりと冷たい感触を伝えてくる。


(生まれる順番は違えど……、歳は同じ、なんだがなぁ……)


 兄神と慕うソリュ・フェイトに両腕で抱き締められ抱擁を受けている二人の神。

三人とも、僅かな時間の差で生まれた同じ年齢だというのに、精神年齢はどう見てもソリュ・フェイトの方が幾つも上だ。

その上、五千年ほどの月日を経ても、いつまでも子供のように懐いてくるところが、嬉しくもあり、困った部分でもあり……。

まぁ、自分よりも図体と力のでかいガルヴァに抱擁を求められるよりはマシなのだが……。

 

「ソル!! ソル!! 俺も仲間に混ぜてくれ!! むぎゅむぎゅしたいぞ!!」


 先に大神殿へと訪れていたガルヴァが、食べていた肉を一気に腹の中に収めると、ブンブンと逞しい両腕を振り回してソリュ・フェイト達の傍に寄ってきた。

 さっきからこちらをじっと熱く見つめてくる気配を感じていたので、予想通りというべきか。

 羨ましくなって席を立ったのはわかるが、抱擁をするというよりも、今すぐに骨ごとバキボキに折ってやるぅううっ!! と言わんばかりの鼻息の荒さだ。


「いいよ~!! ガルちゃんもおいで!!」


「ちょっ、ま、待て!! レヴェリィ!!」


「おおおおおお!! 兄弟達よ~!!」


 お前は獲物を食らう肉食獣か何かか!!

 毎回そう心の中で大絶叫するソリュ・フェイトだが、きゃっきゃっと自分にじゃれているレヴェリィのせいでその場を動けず、ガルヴァの熱ぅぅうううい抱擁の餌食となった。

 

「ううぅっ、ぐぅううっ!! こ、この、馬鹿力がっ!!」


「あははっ!! 皆仲良しだね~!!」


「むぎゅむぎゅだ~!! 仲良し万歳だなぁ!! 兄弟達よ~!!」


 いや、折れる!! 肉が潰れて骨が折れるから!!

 全知全能の神でも、痛いものは痛いし、肉体だって破損するから!!

 そんな絶叫はレヴェリィとガルヴァの笑い声に掻き消されてしまっており、ソリュ・フェイトを助ける者は誰もいないという残念さだ。

 フォルメリィに至っては、寸前に要領よく危機から逃れており、ガルヴァの背後にまわっていた。

 このちゃっかり者のめ!! しかも、ソリュ・フェイトが伸ばしている手を取って助ける気はないらしい。


「ソル兄、モ・テ・モ・テ……!!」


「ぐぅうっ、フォルメリィっ、おまっ、なら場所を代わったらどうだ!!」


 淡々としていながらも、本人なりにリズムをつけて楽しいという感情を表現しているようだが、とりあえず毎回の事だがツッコミたい。――お前の表現方法は何かが間違っている!! と。

 微妙に笑えそうで全然笑えないんだが!!

 散々ガルヴァに骨をバキバキにされた後に解放されたソリュ・フェイトは、自己修復で回復を始めた身体を引き摺って席に着いた。

 大神殿の最奥、神々の話し合いの場として作られた、ひとつの巨大な丸を描く、眩き祝福の光が差し込む空間。はじまりの神々として信仰されている彼ら十二人が、初めて全員で出会った場所でもある。それをそのまま、共有の話し合いの場として使っているのだ。

 

「レヴェリィ、フォルメリィ、ガルヴァ、今日は大切な話をする場だ。お遊びはそのくらいにして、後は真面目にしていろよ」


「はぁ~い!! レヴェリィちゃん、お利口さんにしてま~す!!」


「うむっ、地上の民を導く神として、真剣に話し合わねばな!!」


「ふあぁぁ……、一時間以内に終わるといいなぁ」


 十二神の中で、お前達が一番子供過ぎてしっかりしてほしいのだがな……。

 げんなりとしつつも、ソリュ・フェイトの口元に浮かんでいるのは微笑ましさを表す気配だ。

 そうこうしている内に十二神の残りの者達も集まってきたのだが……。

 十二の席をあとひとつと残したところで、ソリュ・フェイトが困惑の表情を浮かべた。


「……アイツが、遅刻、だと?」


 信じられない、これは本当に現実か? といった重々しい気配の、ひと声を発したのは、ソリュ・フェイトだ。


「リュシン・フレイスにしては……、珍しいですね。なんの連絡も来ていないのですか?」


 代表して扉の向こうに問いをかけたのは、創風のトゥレーナ・ツァルトという女神だ。

 温和な顔立ちをした美の女神のように輝かしい美貌を曇らせている彼女の声に、扉の向こうに控えている眷属の神からは、「何も連絡は来ておりません」という、思念の声が伝わってきた。


「シン兄様が遅刻なんて、変なのぉ~。しかも、連絡なし? うっそぉ~……」


 創氷そうひょうのリュシン・フレイス。

 何事にも真面目で、約束の時間の三十分前には必ずその場所にいるような男神が……、すでに十分も。これには、ソリュ・フェイトだけでなく、他の神々も奇妙だと首を傾げてしまった。

 ついに、五千年連続更新の無遅刻神話が破られるのか……。神々の思考は、どうでもいい方に飛んでいる。せっかく、無遅刻皆勤王の称号を授け、贈り物までしてやろうと思ったのに、と。


「連絡をする余裕もない何かが起きている……、という事でしょうか」


 片眼鏡の奥で深緑の双眸に不安を浮かべたトゥレーナ・ツァルトの言に、一同の思考がようやくまともな方向に働き始める。

 

「使いの者を出すか……」


 扉の向こうへと指示を出そうとしたその時、リュシン・フレイスに連なる眷属の気配を感じ取った。すぐに用件が思念を通して伝わってくる。


「――北の地で、大きな争いが起きている、だと?」


 極寒の地である北に、神の力によって楽園を築いたリュシン・フレイス。

 大地も、周囲の景色も、一面極寒の氷だらけの地……。

 その中に創られた、リュシン・フレイスの加護により守られた沢山の町や村。

 外からの脅威を受けずに暮らせるその場所で暮らしていた民達が……、突然各所で争いを始めてしまったというのだ。それも、何の前触れもなく、友好的な関係にあった町と町の間でも……。

俄かには信じ難いその話に、十一人の神々は顔を見合わせながら困惑してしまう。


「予定を変更する。レヴェリィ、フォルメリィ、トゥレーナ・ツァルト、俺に同行しろ。他の者達はこの場にて待機。リュシンの所に行くぞ」


「一体何が原因で……、そんな事になったのでしょうか」


 伝えられた内容は、北の地で大規模の争いが繰り広げられている事だけ。

リュシン・フレイスの眷属は、突然起きた予期せぬ事態だと語るばかりで原因が全くわからない。

 一体何がどうなっているのか……。ガルヴァとは違い、民の扱い方を心得ているリュシン・フレイスの地で起きている異変。

ソリュ・フェイトは胸の内で焦りにも似た不安が衝動のように突き上げてくるのを感じながら、北の地へと向かう事にした。



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「シン!!」


 氷点下の世界を真下に見下ろしながら飛んで来たソリュ・フェイト達の目が捉えた、悲壮感と絶望の気配を身に纏っている青色の髪の青年。

 視覚的に寒い事この上ない場所にあっても、彼はいつも通りに細身ながらもしっかりと逞しい肉がついたその腕を剥き出しにしている薄着に近い恰好でそこにいた。

 地上で争いを続けている民を見下ろせる、ある町の上空で……、その手のひらを、血が滲むほどにきつく握り締めながら。


「民の争いを何故止めない!? 神の力を使えば可能だろう!!」


 呆然としている友の両肩を鷲掴んで激しく揺さぶったソリュ・フェイトだが、リュシン・フレイスはその頬に涙を伝わせながら、悔しそうに奥歯を噛み締めていた。


「すまない……、すまない……っ、私の民達よ……、私には、お前達を救う事が、出来ないっ」


「しっかりしろ!! 諦めを知らぬお前らしくもない!!」


 自身の無力さを嘆くかの如く、その場を動けずにいる同胞をトゥレーナ・ツァルトに任せ、ソリュ・フェイトは天空から地上に向けて、ガルヴァの地の時と同じように雷撃を振り下ろした。

 大地を震わせ、大きく抉り取られた町の一角……。

 通常ならば、これだけでも民は動く事も出来ず、突然の事態に困惑するはずなのだが。


「どういう事だ……っ。何故、誰も動じていない?」


 武器を手に互いを傷つけ合う地上の民の群れ……。

 彼らは雷撃が落ちた事など気付いていないかのように、ソリュ・フェイト達の目に……、雄叫びや血飛沫を噴き上げる光景が映り続ける。


「うわぁ……っ、な、なんか、狂気じみてるよ~!!」


「……変だね。あの子達、相手を傷付ける時だけじゃなくて、自分達が斬られても……、嗤ってる」


 フォルメリィの言葉を受け、地上の様子を至近距離で見られるように、拡大した映像を自分達の前へと出現させたソリュ・フェイトは、そのどれもに同じ光景がある事を確認した。

 戦っているのに、血を流しているのに……、何故、嗤っていられる?


「ソルがやったように……、私も色々と試した。だが、眠りの術でさえ……、破られたのだ」


「神の術を……、破った、だと?」


 はじまりの神々が生まれてより千年ほど……。

 地上に根付いた命は、神の導きによって自分達の足で歩きだせるようになった。

 だが、……あくまで地上の民は、神には及ばぬ、ソリュ・フェイト達の子供のような存在だ。

 この時代において、魔術を扱える地上の民はおらず、その五体を生かして出来る事だけが全て。

 だというのに、神の力を、その術を破った?

 試しに同じ術をレヴェリィが地上に降り注がせてみたが……、五分と経たぬ内に全員が起き上がって来てしまった。……それでも、こっちを全く見上げようとしないところがまた、なんか怖い。


「うっそぉ……っ、な、なんか、ちょっと傷付いたよ!!」


「レヴェリィ、一緒にやろう……。今度は二人で」


「う、うんっ!!」


 神としてのプライドを傷付けられ涙をうるりと浮かべた兄神に、フォルメリィが手を貸す。

 今度は二人がかりで、術の効果を二倍、三倍にしてかけてみよう。

 ――しかし。


「うっ……、じゅ、十分で終わり……!? 嘘だ……、オレ達頑張ったのに……!!」


 相変わらずの意味不明ポーズで悲しみを表しながら空中で膝を着いて項垂れたフォルメリィの横では、激怒状態のレヴェリィがその激情のあまりに大人の姿へと変わっていた。


「ふざけんな、ふざけんなぁああっ!! 僕とフォルの力を何倍にもしたってのに、何起き上がってきてんだよ!! あぁっ、くそがっ!! 喧嘩売ってんのかぁああっ!!」


「レヴェリィ、口汚くなってるぞ……。とりあえず、落ち着け。うりゃ」


 感情が荒れ狂い始めたレヴェリィの頭に拳骨を落とすソリュ・フェイト。


「痛ぁあああっ!! ……うぅっ、ごめんなさぁ~い。でも、でもっ、アイツらがああああっ」


 気持ちはわかる。仮にも神二人がかりで術をかけたというのに、通常なら一日は余裕で眠らされてしまうレベルの効果だというのに……、まさかの十分が限界とは。


「トゥレーナ・ツァルト、民の体内の様子は?」


 会話には加わらず、術をかけられてからの様子をじっくりと分析し、何故神の力を破る事が出来るのかを解析していたトゥレーナ・ツァルトの瞳に、訝しげな気配が浮かんでいる。

 何か奇妙なものを見つけたような、そんな表情だ。

 冷たい風の流れに少しだけ若草色の髪を遊ばせながら、彼女は答えた。


「黒い靄のようなものが民の体内に巣くっています……。私の知る限り、この世界において把握されていない存在かと」


 トゥレーナ・ツァルトは、この世界の神の一人でありながらも、全ての事象に関して尽きぬ好奇心と探求心を持っており、研究者同然に日々を過ごしている女神だ。

 自分や他の神々よりも、分析、解析の類は彼女に任せた方が、誰よりも早く結果を出してくれる。


「つまり、未知なる存在、という事か……。排除は可能か?」


「少々お待ちを……。恐らくあの黒の靄は……、神の力を侵食し、効果を失わせる役割を果たしているようですが……、他にも、地上の民の精神に良くない影響を与えているようです」


「えぇ~、じゃあ、それがこの騒動の原因ってわけ~?」


「神の力を侵食出来る、って……、相当の存在って事、だよね? なんでそんなものが……」


 再度地上の民達に眠りの術をかけ時間を稼ぐと、ソリュ・フェイトは、いまだに自己嫌悪と絶望に浸りきっている同胞の腹へと、漢らしい右ストレートを抉り込ませた。


「うぐっ!!」


「いつまで腑抜けになっているつもりだ? お前は真面目で良い奴だが、民への罪悪感に駆られて落ち込む暇があったら、しっかりと現実を見ろ」


「す、すまない……。だ、だが、私の、私の無力さ故に……っ、かなりの数の民が命を落とし」


「やかましい!!」


「ぐふっ!!」


 まだ言うか!! とばかりに、ソリュ・フェイトの渾身の一撃が、悲嘆に暮れている創氷の神の頬に打ち込まれた。

普通の人間なら気絶間違いなし、下手をしたら意識不明の重体になるレベルの恐ろしい一撃……。 

 時に同胞相手でも容赦のない一番神の右ストレートは、血を吐く程に凄まじい。


「男なら四の五の女々しく言っとらんで、これ以上の犠牲を出さぬ為に最善を尽くせ!!」


「そ、ソル……っ」


 右拳を喰らってダメージ大なはずなのに、リュシン・フレイスの目にはうっとりとした気配が宿っており、きっと心の中で「兄貴ぃいっ!!」と叫んでいるような熱が周囲に伝わってくる。


「相変わらず……、おとこ!! って感じのソル兄だね……。なんか暑くなってきたんだけど」


「いやぁ~ん!! ソル兄様、恰好良い~!! きゃ~!! 抱いて~!!」


「女になってから出直して来い!!」


 流石は十二神の中で最初に生まれ、みなを率いてきた男神だ。

 この場に不似合いなレヴェリィの冗談いっぱいの声さえも、一刀両断。

 そうこうしている内に研究命の女神が解析を終わらせ、民の体内に巣くっている黒い靄を取り除く為の干渉方法をソリュ・フェイト達に流し込んだ。

 

「規模が広すぎますからね……。全員で力を合わせ、一気に収束させましょう」


 リュシン・フレイスの守護している大地全域のいたる所で起きている争い。

 五人の力を合わせれば、きっとすぐに民は正気を取り戻し、武器や敵意の念を放棄してくれる事だろう。

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