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プロローグ2

気がつくと、見覚えのない場所にいた。  




見回してみると辺りはどこまで行っても白一色の世界だった。

それ以外は何の特徴もない所だ。


確か僕は救急車のなかで、中の人が何か言っていて、その後、意識が途切れてそのあとは…


あ、死んだのか…


実際、僕は人が死んだらどうなるのか疑問に思っていたりしていたが、案外呆気ないものだったな。


それにしても一体ここは何処なのだろうか。

もしかしたら死後の世界なんだろうか。

ここの景色を見ているだけでなんか鬱になってきてしまう。

僕以外の色は白だけだ。

そういえばいつの間にか僕の体が戻って来ている。

どうしてなのだろうか。今さら体が戻って来ても何の意味もないのに。

そうだ僕はあのあと死んだのだ。最後に友人達ぐらいには会いたかった。あいつらは今どうしているのだろうか、僕が死んで少しは悲しんでくれているのだろうか。泣いてくれているのだろうか。僕の葬式に来てくれるのだろうか。もしかしたら、何とも思ってないのかも知れない。

それどころか僕の死を喜んでいるかもしれない。僕のことを思ってくれる人なんているのだろうか。もしあの時あいつじゃなくて俺がもし不良になってしまったら見捨てないで助けてくれたのだろうか。




わからない…




今となってはどれも確かめることの出来ないものだ。


これからどうすれば良いのか、わからない。

いつまで此処に入ればいいのか。

そもそも此処は何処なのか…


わからない…


すべてがわからない


そもそも何故僕は此処に居るのか、僕はあの時死んで気がついたら此処にいた。


それだけだ。


誰か助けて、誰でもいい。

僕のことを助けて…


「誰か助けてくれ!」


僕の出した声はどこまでまでも続く白い地平線に向かっていく。

その後は、何もない。

誰かが来てくれた訳でもなく。

その世界に変化が訪れる訳でもない。

世界は僕の出した声を消し去り、再び僕を孤独な世界に一人ぼっちにする。


僕は歩き出した。

此処に変化を求めて。





しばらく経った頃だった、この何もなかった世界に新しい色がはいってくる。


突如黒い穴のようなものが現れる。

その黒い穴から一人の人間が、出てきた。



「やぁ!初めまして、私は神様です」


その穴から出てきた人は女の子だった。

身長は中学生ぐらいで、服はなにやら黒いローブを一つだけ身につけているようだ。

髪は白い、だが年寄りのような白髪ではない。

腰にまで伸びている髪はさらさらとなびいて、手入れのされているものだ。

そして瞳の色が黒だった。

髪と瞳の色が混ざりあって少し不気味な雰囲気をかもし出している。


「君が神様…」


「そうだよ!」


ならば此処は本当に死後の世界なのだろうか。

だが此処が天国ではないことは確実だし。

もし此処が地獄だとしても、罪の清算する場所でもないと思う。

いや、でも孤独と言う罰ならたっぷりと受けたから一種の地獄なのだろうか。


「それについては今から答えるね♪」


ん?何か話が噛み合ってないような…

勝手に僕の考えてることを読んでいるのだろうか。


「そうだよー」


よし、じゃ僕は一切声を出さずとも会話は成立するらしい。

実際もう声を出すのも面倒くさいから、ちょうどいい。


「そんな理由で声を出さないと言うのは少し神に失礼だけど、まぁ今は時間がないから許してあげるよ」


で、その話と言うのは何ですか?


「簡単に言うと君には神が主催するゲームに出てもらうよ」


続きをお話ください…


「ルールは簡単、神に選ばれた13人の転生者達が殺し合って、生き残った一人を神として迎え入れるだけさ」


はい、質問です。

何故僕はその殺し合いをするゲームに出なければいけないのですか?


「それは、私が君を選んだからだよ!」


何故僕を選んだんですか?


「それは、HI・MI・TU♡♡」


うわーウィンクまでして、しかもハートマークまで出してしまっている。

てか物理的にピンク色のものが浮かんじゃってるんですけどー



「他に質問はあるかな?」



キャンセルしたいです



「それは受け付けません!」


ですよね~

じゃ何か貴女様から何か加護やらチートを貰ったりできるのですか?


「それについては心配御無用!ちゃんと神の加護は付けてあげるよ!もしゲームに出場していない者から殺されても困るからね!でもそんな物まで付けても死んじゃったら、そこまでの話さ」

 

OKです。

要は自己責任なんですね。

力は与えるけど使いこなすことが出来なければ意味がないということだ。


「加護についてはあっちの世界に行ったら説明するから、今はとにかく急いでるから、もう行くよ!」


行くって何処に?


「はい!あとあと」


途端、僕は眠気に襲われて意識を手放す。




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