楓の日記 その二
楓の日記 その二
二月二十九日水曜日 天候 雪
今日は昨日とうって変わって重たい雪が降っていた。気温が暖かいからだと、担任の藤村先生がホームルームでいっていた。
そして明日は私の誕生日で、今日は閏っていって四年に一度の日なんだって、また藤村先生がいっていたことを思い出してしまった。先生のうんちくは授業中にちょくちょくでてくるから、意外と私も覚えているんだ。
それで何がいいたいかっていうと、その閏のことなんだけど、今日生まれた人って多くはないんだよね。その人達って、今日という日をどういう心境で迎えているんだろう。閏でない年は私と同じ三月一日が誕生日になるって、前に聞いたことがあった。
毎年自分の誕生日が来ないって、なんか不思議な感じだよね。今日誕生日の人達って淋しく思ってたりするのかな。それとも、何とも全然感じていなかったりして。毎年のことだから、慣れっこになっている人もいるかもしれないね。一度でいいから、閏生まれの人と話をしてみたいんだけど、あいにく私のまわりにはいないんだよね。ああ、誰かいないかなあ。機会があったら会ってみたいな。
私がこの後布団に入り眠りにつくと、あっという間に今度は私の誕生日がくるんだね。時間て無情だよね。たまにそう思うことがあるよ。「待った!」ってできればどれだけ助かったことがあるか。
そういえば時間で思い出したけど、今日も私のママは夜の仕事に出掛けました。最近のママは疲れが顔に出るようになったの。時間の流れは早いもので、私の中のママはいつまでも若くて美人で明るいママなんだよね。でもそのママも四十歳を過ぎたので、それは仕方がないのかもしれないけど、あんまり無理しないでほしい。女手ひとつで私を育ててくれているママには、本当に感謝しています。だから余計にママの体が心配なんだよ。これからもママが少しでも楽できるようにお手伝いしたいと思います。
あっ、それともうひとつ。今日の麻巳子は、昨日の私の不安をかき消してくれたよ。今日の麻巳子はいつもの元気で明るい麻巳子でした。ホントによかったわ。昨日の麻巳子、一体どうしたんだろうね。具合でも悪かったのかな。まあそういう日もあるか、長く生きてればね。
いろいろなことがあったから長くなっちゃったね。今日はこのヘンにしておきます。




