7.あなたと第二の人生を
リリアーナは、ゼフィールの手をしっかりと取り、皆の前で宣言した。
「私はゼフィール・グレンデルと共に、この領地で新しい人生を歩みます。殿下と新しい婚約者様、どうぞお幸せに。私の居場所は、王宮の玉座の隣ではなく、鉱山の知識を活かす現場にあります」
リリアーナの清々しい笑顔と、その横に立つゼフィールの揺るぎない愛の波動に、王太子アランは完全に敗北を認めた。彼は、リリアーナが既に、ゲームのシナリオの外で、真の幸福を掴んでいることを理解した。
リリアーナとゼフィールは、王都の地位を辞退し、辺境の鉱山領地へ戻った。
二人は結婚し、協力して領地をさらに豊かにしていった。リリアーナは「翠石の女神」として、ゼフィールは「知恵と勇気の辺境伯」として、領民から深く愛された。
リリアーナは、もう傲慢な令嬢の仮面を被る必要はない。毎日、ゼフィールと共に知識を深め、新しい採掘技術を開発し、夜は星を見ながら語り合う。
彼女の翠の瞳は、鉱山の未来、そしてゼフィールとの愛と信頼の明るく強い波動を、いつまでも静かに見つめ続けていた。
悪役令嬢としての破滅は、女子高生・葵の第二の人生として、仕事の充実と真の愛という最高の幸福をもたらしたのであった。彼女の人生は、ゲームの終焉から、真に始まったのだ。




