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プロット  作者: 委員会
24/36

ビブレ放火説


損害保険の調査員・優子は言った。


「ビブレの火事は、源賀マテリアルによる放火の可能性もあります」


沈黙が落ちた室内で、A子が手元の資料を見つめながら口を開いた。


「……『黄金が見つかった』って、後藤のメモにあったの、覚えてる? あれ、やっぱり関係してる気がするの」


優子が顔を上げる。


「黄金?」


「うん。『ビブレの地下から出た』って書かれてた。けどそれが公になる前に、あの火事が起きた。偶然にしては出来すぎてる」


しばらく誰も口を開かなかった。


A子がさらに続けた。


「でも結局、ビブレの火事で一番得をしたのって、野間コンチェルンよね」


その名が出た瞬間、窓の外で風が強く吹き、カーテンが揺れた。優子は立ち上がり、録音機のスイッチを入れた。


「じゃあ、整理しましょう。源賀マテリアルが火をつけたとして、動機は黄金の隠蔽。だけど、その裏で火事によって土地を手に入れたのは野間コンチェルン。……つまり、両者が共犯の可能性もあるってこと?」


あと、後藤の車転落事故死も不可解ね?


そこに、新たな人物が部屋に入ってきた。黒いパンツスーツに身を包んだ女性――弁護士の由梨だった。


「もう一つ、忘れてることがあるわ」


三人の視線が集中する。


「ビブレの敷地、もともと誰の名義だったか、ちゃんと調べた?」


由梨が静かに差し出したのは、登記簿のコピーだった。




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