王都防衛戦1
土曜日、11時
早めの昼食を摂り、怜は部活に行く準備 俺はログインした。
「おっす」
「ケー5、気合い入っているな」
「今回も俺等で独占と言いたいがライバルになるクランが2つ、最近出てきた1つは『悪鬼羅刹』武闘派ってやつだ、手段を選ばないこともしてくるな」
「また決闘で潰せばいいのか?」
「今回はPKもフレンドリーファイアもありだから詠唱の隙を邪魔してくるやつも出てくるだろうな」
詠唱中は攻撃を受けると止まってしまい、最初からやり直しこのゲーム、MPは先払いなんだ 詠唱が失敗するとMPが無駄に消費されたことになる
「対策は?」
「すでにしている。フィオとの共同研究だぜ」
「ケー5って器用だよな」
「褒めんなよ」
『ドラゴンライダー』に変更した理由は色々あるが今回のイベントは王都、王都は4つの門がありそこからしか入ることが出来ない、ツヴァイの時のように外周を走る手段もあるが王都は大きすぎるため、馬に乗って移動を考えたのだが途中に川があり、水深も深いため挫折した。
ダークは北への援軍のため、ライトに乗るのだがライトはダークよりレベルは低い、それでも俺ともう1人が乗れるくらいの大きさのドラゴンに姿を変えれる
「ダークとホーリーの食べ物は?」
「それなら、サクヤさんが朝早くに来てストックしている食べ物を引き取っていたぞ」
「それなら心配ないや」
攻撃のダークと守りのホーリー、バランスを考えると北側に派遣するしかなかった。
「おはよう、アルトくん」
「おはよう、ミリア」
「私もライトに乗っていいんだよね」
「ヒーラーも一緒に派遣した方が楽だし」
「エスコートお願いね」
「ミリーゼも同じ事言いそうだな」
ミロク、フィオ、エリカがログインしてきた。
「エリカだけ、南側でごめんな」
「何かあればすぐに通信しますので」
「そういえばケー5、もう1つのクランは?」
「『ランパート』とかいうクランで上位から初心者まで入っているマンモスクランだ、最近頭角を現したとか」
「『悪鬼羅刹』と『ランパート』か敵対するなら潰していいな、『悪鬼羅刹』の方はクラン抗争を狙っているとか 多分だが俺たちが狙いだろうけど」
「弟子たちはいないのか」
「イベントの間だけ、孤児院に帰ってもらった、姫様にも城にいるようにサクヤさんに伝言を頼んでおいたからイベントが終わったらお前が迎えに行けよ」
「お前、何時からinしているんだよ」
「昨日からずっとだ」
コンディション的にケー5は明日からだな
「嘘、嘘、8時からinしてるから怒るなよ」
「呆れているのよ」
「ケー5、馬鹿だもんね」
「ケー5くん、休憩挟まないと駄目だよ」
「いつも、こんな感じなんですか」
「いつも通りだぞ、緊張とかないだろ」
「本当ですね」
「自然体でイベントに挑めばいい、レイも部活の大会とかはこんな感じだぞ」
クランハウスの前でエリカと別れ、ダークとホーリーは北門へ向かう
「ミリア、ホーリーが心配?」
「うん、あの子、人見知りするから」
「『シャドーミラージュ』で分身体を作ろうか?」
「今、HP使ってどうするんだ、俺は何もできないけどな」
「『式神』これでいい」
ミロクは人型の紙を使い、ダークとホーリーの後を追いかけた
「『陰陽師』があったのよ 式神ぐらいしか使えないから仕方ないけど」
サブ職は変更前に覚えていたスキルはそのまま使える
サブ職を変更してスキルを増やす派がいる
ケー5は1つの職を極めてから変更する派なので変更するのが遅いのだ
俺はイベントによって早めに変更して対策する派、今回は遅すぎた
馬車に乗って西門へ、着くと柄の悪い連中と装備が全員統一されている連中が睨み合いをしていた。
「柄の悪いのが『悪鬼羅刹』、装備が統一されて面白みもないのが『ランパート』だ」
「ケー5の説明雑だな、分かりやすいけど」
睨み合いをしているなか、大福がど真ん中で丸くなる
「大福、ああやって喧嘩の仲裁とかするのよ」
「丸くなって可愛いな」
「可愛いさと触り心地で喧嘩が収まって癒やされるの」
「今回は効果ないけど」
「大福、戻ってきなさい」
大福はミロクの呼びかけに応じて戻って来た
「大福、にんじん」
にんじんを幸せそうに食べている大福をスクショした、待受にしよかな
「俺たちは無視されてるからほっとこうぜ」
「そうだな、10分前だし何か作るわ」
西門の前で、簡易コンロを出して調理 簡易コンロだと焼く工程のある食べ物が作れないため、飲み物系になる
「今回は粕汁だ」
粕汁:品質5、全ステータス10%アップ、食べ終えてから5分後、効果が発揮される 満腹度40、持続時間15分
「アルトくん、今回もやるの?」
「今回は出張サービスでやるな、ミリアにも食材を持ってもらってるだろ」
「うん、『戦場料理人』だね」
「二つ名はやめて欲しいな」
鎮まれ俺の中の中二魂よ、今は小宇宙を燃やす時だろ
「アルト、時間だ」
「ようやく試し斬り出来るな」
「作った俺も性能が早く知りたいぜ」
装備を『蛇龍魔剣ミストルレイヴ』に変更した。
時間が正午になり、西門が開かれた。西門に進撃しているのはオーガの大群
「フィオ、いつも通りやるぞ」
「OK」
「アルトくんは?」
「アルトなら突撃してるわ」
「ホントだ」
アルトは他のクランよりも先に飛び出し、オーガに接近、中距離からミストルレイヴを振り、鞭のように伸びた剣が次々オーガの頭を刎ねていく
「『刃塵』」
ミストルレイヴの刃が外れていき、四方八方へ飛んでいく、オーガに命令する刃もあれば何もない場所に刺さる刃もある
「『爆塵刄』」
飛び散った刃は全て爆発した。
「『再生』」
ミストルレイヴは元の剣に戻った
「いい魔剣になったな」
イベント開始10秒でアルトは40体のオーガを倒した




