粗悪品武器3
ケー5とラスティナが調べた結果、ゴミだった。
「どのくらい使えるんだ?」
「店に売ってるレベル」
「子供が作れるレベル」
ケー5の店に売ってるレベルってそこそこって感じだと思うがラスティナの言う子供が作れるレベルって
「ラスティナ、詳しく説明」
「エルフの子供が狩りで最初に覚えるのが弓の作り方、その過程で魔法や工具の使い方を学ぶんだけど」
「魔法と弓が得意な理由か」
「それはちょっと誤解があるかな、狩りをしながら武器の使い方を学ぶの、自分にあった武器を得物にする感じよ」
一応、エルとライトにも見てもらう
「マスター、聖属性ではなく光属性しかもエンチャントは低級です。」
「隠蔽も掛かってる。見た目だけは立派だね」
レベルの低いゾンビなら倒せれるレベルの武器
「ケー5、ラスティナ、聖弓って作れるか?」
「俺は無理だ、木の加工だからエリカちゃん向きじゃね?」
コンパウンドボウ、リカーブボウみたいな木を素材としてあまり使わないのならケー5は作れる
魔弓の方はフィオとの合作、錬金術は偉大
「素材さえあれば作れるわ」
「必要な素材だけ聞いておこうか?」
「まずは土台に聖樹ね、世界樹だと神弓になっちゃうから」
聖樹は聖域と呼ばれる場所に生えている木、普通の木を聖水に漬け込んでも意味はないらしい
「弦はユニコーンの尻尾の毛よ」
バイオリンの弓に馬の尻尾の毛を使われるのは有名な話たけど
「全部心当たりがあるから作ろうと思えば作れるな」
この鑑定結果を手紙に納付してキャバリング聖王国に送り付けることになった。
「聖弓を作って自慢した方がよかったのでは?」
「サクヤ、聖域に心当たりはあるけど行けるかどうか分からない、あとユニコーンの尻尾はミリアの協力がないと無理」
聖域はトレノの親、母パンダが住んでいる場所、ユニコーンの尻尾はミリアにユニコーンを召喚してもらうことで条件はクリアされる
「あのユニコーン、気性が荒いからな」
「各国に聖武器が偽物だったと手紙でも送れば」
「キャバリング聖王国が無くなりますよ」
キャバリング聖王国は王家と教会で確執があり建国当初からバチバチだったらしい
現在では3人の王子が国王になるため内戦寸前、そこに教会が関わって来ているため何がなんだか良くわからないカオス状態
「あとのことは私たちにお任せください」
「外交の時は護衛をお願いしますね」
「私もエルートレントに帰るわ」
「ラスティナは帰っていたんじゃ?」
「美味しいケーキを食べて美味しかったから買って持ってきたのよ」
ラスティナが出したケーキは俺もよく知ってるお店のケーキ
「ラスティナ、食べたことありますわ」
「お茶会のお茶請けによく出るケーキですわ」
「最近出た緑色のお茶のケーキも美味しいですね」
「なんで知ってるのよ」
「あ〜、それ俺の弟子の店だわ」
最近出た緑色のお茶のケーキは抹茶のケーキ、桜華でたまたま見つけた茶葉で試作してみたら商品になってた。
俺とケー5、オトモとラスティナは城から退散した。
「ラスティナ、帰り道は気をつけるんだぞ」
「何言ってるの?婚約者を国まで送り届けるのが男の役目でしょ」
「アルト、俺はバイクで先に帰るわ」
「測ったな」
「ボウヤだからさ」
俺はラスティナをエルートレントまで送ることになった。




