桜井FRO始めるってよ 5
4階層が終わり、最後の5階層にやって来た。
「うわ~」
「気持ち悪」
「数が多い」
5階層で待ち構えていたのはゴブリンの大群だった。数は多いがステータスは普通のゴブリンと変わりなく、個の能力より数の暴力
「彩」
「私の魔法、範囲系覚えてない」
「あたしは斥候職だから、閃光玉くらいならあるけど」
メープルは考える。この中で突破力があるのは自分ならサポートしてもらおう
「私が切り込むからサポートお願い」
「援護射撃は任せて」
「できるだけ頑張るわ」
確か、草薙くんの話だと火の魔法を刀で切ったら色々出来たって言ってたような 昨日、草薙錬治と話した事を思い出しながら『ファイヤーボール』を発動し、刀で斬ると『ファイヤーボール』真っ二つになり消滅したが刀には炎が宿った。
「『桜流古式剣術 鳳仙火』」
地面をすくい上げるように刀を振ると砂利は炎に飲まれ小さな炎の玉がゴブリンたちへ襲い掛かった。
元々の鳳仙火は砂利を相手にぶつけて牽制する技だったがFROで魔法の力を得て進化した。
「『飛斬』『飛炎斬』、『鳳仙火』」
「メープル、1度休んだ方がいい 目を閉じろ」
ツムギは閃光玉を投げて、ゴブリンたちの目を潰すことに成功し、メープルを回収する。
「メープル、今のうちに回復しておきなよ」
「うん、ありがとう」
メープルを休ませている間に彩とツムギがゴブリンたちへ攻撃を仕掛ける
ポーション飲んで全開はした。けどゴブリンの数が多すぎる、次はあの技
メープルは『ウインドアロー』を刀で切り、刀に風属性を纏わせた。
「2人とも、下がって」
「うん」
「了」
居合いの状態で2人と交代し、刀を抜いた
「『桜流古式剣術秘伝 血桜乱舞』」
高速の居合いでゴブリンたちが次々と首が落ちたり、真っ二つになったりとゴブリンの血が咲き乱れ、メープルは返り血で汚れていく
刀に風属性が付与されているため、斬撃の範囲が拡大したせいでもある
ゴブリンを殲滅した後、残り1体のゴブリン、『ゴブリンジェネラル』が残った。
「メープル、大丈夫?」
「大丈夫、クールタイムのせいで動けない」
「あたしらで時間を稼ぐから頼んだわ」
彩とツムギは無謀にも格上のゴブリンジェネラルに戦いを挑み時間を稼いでくれている
「当たれば死ぬやつ〜」
「少し離れて『ウインドアロー』」
ツムギはヒット&アウェイで攻撃を繰り返し、彩は隙を見て速度の早い『ウインドアロー』をゴブリンジェネラルに与えているがダメージは微々たる物だ
「『桜流古式剣術 雪花』」
クールタイムから復活したメープルはゴブリンジェネラルに接近し、一瞬でゴブリンジェネラルの上半身と下半身は見事に分かれた。
ゴブリンの村をクリアした。メープルたちのレベルは20レベルに上がった。
「今日はこれで終わろうかな」
「待って待って、フレンド登録はしておこうよ」
「そうそう、明日は出来る暇ないけど」
メープルは彩、ツムギをフレンド登録した。
「今日はこれにて、楽しかったよ」
「こっちもクラスメイトだったのには驚いたけど」
「また明日、リアルで」
「リアルで」
メープルはログアウトした。




