桜井FRO始めるってよ 3
昼食はきつねうどんだった。作ってくれたお母さんには感謝をしつつ食べていると
「楓、FRO始めたって本当?」
話しかけてきたのは今、起きた感じの4歳上の姉、紅葉だ 姉も免許皆伝しているが大学が忙しいらしく生活リズムが狂っているようだ。
「始めたけど」
「どう?楓のことだから『桜流古式剣術』を試していると思うけど」
「普通に使えるよ、スキルにもなった」
「え?嘘、マジ?」
「スキルはイメージって教えてもらったけど、姉さんの場合は何も考えずに適当にやったでしょ、私の場合は戦闘で倒すイメージまでして使ったけど」
「ぐぬぬぬ、正論過ぎて文句言えない」
「あんたたち喋ってないでさっさと食べる」
姉さんには教えないけど草薙くんが説明してくれた草薙語録は心の中にしっかり刻み込んでいる。
昼食を食べ終え、食休みながらストレッチをしてから再びログインする。
ログインすると彩とツムギがすでにログインしていた。
「遅れてごめんなさい」
「今、来たところだよ」
「問題無い」
目的地のダンジョンまで移動する。
「それにしてもこれだけ自由度があるから魔剣士伝説は本当の事だと思うな」
「偶然会えないかな?」
「彼、ドラゴンかメイドさんを連れて歩いているらしいからすぐに目立つよ」
婚約者の王女様、そこのポジション代わって欲しい
「昨日の文化祭は凄かったな」
「巨乳の妹と美人な姉、姉の方モデルしてるし」
「あれ、何処かで聞いた話し?2人の学校は昨日文化祭だったの?」
「そうよ」
「私の所も公立校だからだいたい同じタイミングになるよね」
「なんか、分かる〜、文化祭何やったの?うちらはたこ焼きとベビーカステラとポップコーンだったけど」
「ん?あれ、同じなんだけど もしかして同じクラスの人?」
「あたしたちはベビーカステラ担当」
「私はたこ焼き」
「もしかして桜井さん?」
「正解、ベビーカステラってことは」
ベビーカステラ担当は4人で仲の良い2人がローテーションで回していて、下の名前が彩とツムギだから
「上原彩さんと小山紬さんかな?」
「正解、名前をそのままにしてたらバレるか〜」
「桜井さんはなんでメープル?」
「名前の楓を英語にしただけだよ」
「なるほど、賢いな」
他愛もない話しをしながらダンジョンに到着した。
「適正レベルの『狼の山』から攻略していきますか」
「地道にコツコツと頑張ろう」
「パワーレベリングして欲しい」
「ツムギ、FROではパワーレベリングは出来るけど今は無理なんだって」
「草薙情報?」
「発見したのは魔剣士くん、草薙くんだね、カンストしているプレイヤーがパワーレベリングする相手の適正レベルの場所じゃないとダメなんだって」
本当は色々とあるらしいけど
「サボれないってことか〜」
「カンストって」
「今はカンストしているプレイヤーがいないらしいよ」
3人は『狼の山』を攻略を開始した。
「2人は2次転職が済んだら何処に向かう予定?」
「「 『レラルヴァ王国』 」」
「目的地も一緒だ。『月夜の兎』は入団面接あるよ」
「そうなん?」
「うん、魔剣士くん、身内のクノイチちゃんにも面接を受けさせているよ」
「忖度無しで?」
「普通に魔剣士くんと婚約者のお友達さんが面接官だったって」
「草薙って見た目はイケメン寄りの普通なんだよね〜」
「なんか、分かる、山本は喋らなかったらイケメンだと思う、今は水谷さんとバカップルしてるけど」
「あの2人、FROで決闘してから付き合い始めたらしいよ」
「知ってる。魔剣士伝説にもあった。その決闘の解説をしてて、最後には魔剣士くんvs バカップルで終わった話しだ。」
「草薙くん、やらかしのオンパレードだ」
出会い頭に出現する狼を瞬殺して、呆気なく 最奥のボスまで倒して帰還した。
「まだまだ時間があるし、頑張ろう」
「連携も板について来てるし」
「次は『ゴブリンの村』かな?」
3人は再びダンジョンへ




