文化祭1日目 2
たこ焼き班の2人といつ買い出しに行くか相談する。
「今からか?、昼過ぎでいいだろ」
「ベビーカステラの方もお昼くらいには何が必要になるか分かるからお昼過ぎがいいかな」
「今日は15時で終わりだから、15時に帰ってこれるように逆算して13時に買い出しに行くでいいか?」
「それでいいわ」
「OK、食堂前の自販機に集合でいい?」
「そこでいい、13時に」
たこ焼き班の2人と分かれた。名前なんだたっけ?
「レンくん、暇?」
「ミリアか、暇ちゃ暇だな」
「一緒に見て回ろうよ」
「いいぞ」
俺は13時まで暇なのでミリアと他のクラスや学年の出し物を見て歩くことにした。
「3年生のクラスにカップラーメンがあるよ」
「値段は?」
「200円だったよ」
「スーパーで買ったほうが安いな、スルーかな」
カップ麺はあんまり食べない、まだレトルトカレーを食べるな
ミリアと1年の出し物を見て回ることに、射的、スーパーボール掬い、演劇、演劇は石神のクラスだし行かなくていいかな
「レンくん、行こうよ」
「どれを?」
「演劇」
「なんで?」
「ほらタイトル見たら分かるよ」
演劇のタイトルは魔剣士伝説だった。
「もしかしてさ、俺だよな」
「そうだよ、魔剣士伝説ファンスレも存在してるよ」
「山本が言ってたな」
「私と山本くんはスレの住人だよ」
「初めて知った衝撃の事実」
魔剣士伝説の上映はあと3分後だったため、ミリアに腕を強引に引っ張られて隣のクラスへ
「間に合ったね」
「間違えてる所は言った方がいいのか?本人だから言ってもいいんじゃね?」
上映というか演劇が始まった。
ログインしてキャラメイク、後ろのスクリーンに映像が流れていて、キャラ名がアルトになっている
キャラメイクから1次転職までの話しが始まったがモンスターをサーチ&デストロイで狩っている。
「これは本当?」
「違うぞ、初期技の『剣風』をどういう振り方でどう飛ぶかの検証してた。」
1次転職するのに『剣士』か『戦士』で迷ってた。
「これは間違い、強制的に『剣士』と『魔法使い』になったのと運営から詫びで魔剣をもらった」
「強制的になったって話し本当だったんだ」
アインの街でパーティー結成の話しになった。このパーティーが間違えすぎている。
ケー5ポジはエルフのガンマンになっている。銃の本格解禁は最近の話だぞ
ミリアポジは石神が聖者で代わりになっている。
ミロクポジは牛獣人でハルバードを装備している。
「水谷が見たらブチキレると思う」
「私もそう思う」
あの頃は斧を振り回していたからな〜
まだこの頃にはいなかったフィオポジがいる。ダークエルフで長身の男
「やべー、笑えてきた、フィオポジションが全く逆だぜ」
「レンくん、笑いすぎたよ〜」
話はツヴァイ防衛戦まで飛んだ。
「飛び過ぎだな」
「魔剣士伝説にはナンパしてきたプレイヤーを決闘で瞬殺した話が必要なんだけどな、2回ほど」
「『飛炎斬』の初お披露目とかもあったな〜」
一気にコキュートス戦まで飛び、アイスドラゴンになっていた。悪魔コキュートスの存在が無かった扱い
最後はアルトが魔剣の力を解放してアイスドラゴンをぶった斬って話が終わった。
「話し飛び過ぎ」
「日本ランキング1位のプレイヤーを瞬殺した話がないよ」
「戦場でコーンスープ作りとか、呪いの汚染でモンスターを弱体化させた話とかあるだろ」
俺とミリアはやじを飛ばして教室を出た。
「台無しにされた感じがするね」
「そもそも俺へのリスペクトがない、山本が見たら大爆笑だろうな」
「惠ちゃんなら暴れてるよ」
「三島もキレそうだな」
俺は山本に、ミリアは水谷と三島に魔剣士伝説見てみろ、飛ぶぞとメッセージを送った。
「飛ぶぞ、で意味が伝わるのかな?」
「話が飛び飛びだから飛ぶぞかな、内容は酷かったし、狐獣人のところ牛獣人だぜ、ミノタウロスかよ」
「せめて、アルトの名前だけでも変えてくれたら良かったかな」
「俺への酷評か挑戦と受け取っていいと思う、石神には悪いが2回くらいドラゴンに焼かれてもらうか」
2年生の出し物を見に行く、2年は唐揚げで3個300円中々、あこぎな商売してるな
3年生の出し物で注目するならクレープとお化け屋敷くらいだな
映画研究会の自作映画が視聴覚室で見れたり、マンガ研究会の同人誌が買えたりする。マンガ研究会の同人誌は何が凄いってコミケに出展してるんだよ
あとはeスポーツ同好会が勝ち抜き戦をしている。そのゲームがなんとFROの闘技戦モード 自分のデータを使ってもいいらしい
「ミリア、ストレス発散してきてもいい?」
「私は応援してるね」
eスポーツ同好会がやっているパソコンルームへ
「自分のデータを使ってもいいんですよね」
「我が同好会はハイレベルのプレイヤーだらけだからな、使っても構わないよ」
「言質は取ったぞ」
いつもの使ってるVR機にIDとパスワードを入力、自動保存をしないようにしておく
「なるほど、闘技場にそのままログインする感じか、テイムモンスターは召喚出来ない感じか」
「待っていたぞ、俺がこの同好会の一番槍だ」
本当に槍を持っている男がいる。装備を見る限り50レベル前後、本当にハイレベルか?
『黒龍刀黒龍之滅爪』『白龍剣白龍之光牙』を装備
試合の開始の合図とともに『魔剣共鳴』を発動、ザ・ワールド状態にしてから相手を斬り刻み
「時は動き出す」
対戦相手はHP全損して消えた。同好会のレベルもしれたしログアウトした。
「あれでハイレベルね〜、ミリアならどうした?」
「魔法は使わずに杖でボコボコかな」
「あれれ?プレイヤー名見て気づかなかった?魔剣士伝説も知らないのか?あんたらレベルそこら辺にうじゃうじゃいるんだよ」
パソコンルームを後にした。
「レンくん、時間を停めてボコボコはずるいと思うけど」
「防御体制を取られて時間を止めるとガードの上から攻撃する判定になるから初見殺しにしかならないぞ、対戦相手を知っているかどうかも勝負の駆け引きになると思うぞ 魔剣士伝説があるし、ワールドPVPにも出てたから研究され尽くされてるはずなんだけど」
「そう言われると確かに、アルトくんのことは良い意味でも悪い意味でも知っているのが常識になっているもんね FROだと」
「そういうこと」
スマホにメッセージが届いているのを確認すると
「ミリア、水谷が暴れてる」
「華ちゃんからHELPって来てる」
急いで魔剣士伝説を演っていた教室へ




