来週の説明会
夕食後は再びログイン、怜、アーニャも一緒だ
「おはようございます。アルト様」
ログインして目を開けると紺色のドレス姿のミリーゼがいた。
「えっと、おはようございます。」
「私がいない間にラスティナとデートをしたと聞きましたが」
「はい、そうですね」
「ラスティナに贈り物を買ったらしいですね」
ログインして早々ミリーゼからのお小言、昼にログインした時から姿が見えなかったのは多分、城で公務をしていたのだろう 構ってちゃんアピールするミリーゼも可愛い
「ミリーゼにもプレゼントを買ってあるんだ」
「それは本当ですか?杖とか短剣はいりませんよ」
アイテムボックスから白いチャイナドレスを取り出した。
「可愛いですが、大胆過ぎませんか? 下着も見えそうですね」
「ミリーゼに似合うと思って、あと人前では着ないでね」
「なるほど、そういうことですね」
ミリーゼの機嫌が治ったから良かった。
「帝国からの手紙はまだ着てるの?」
「しつこく届いてますよ、今回の件はアルト様に全権移譲することになりましたので」
「マジで、王国騎士団と兵の挙兵はしなくていいはずだったんだけど」
今回の件『中二勇者の乱』の責任者になってしまった。
「戦後報告だけでいいか?帝国側は今回の件は被害者だから軽めの賠償金かまともに貿易出来るようにするくらいでいいか?」
「その辺りも全てアルト様次第ですよ、交渉時は私も同席致します。書記官にはソフィア、護衛にはサクヤを連れて行きますから今から楽しみですわね」
絞りとられる未来が見えた。彼女たち3人の同世代の令嬢はすでに結婚、子供がいたりするため、焦っているからな
「俺も出かけるよ 紺色のドレスもとても似合っていて綺麗だよ」
「ありがとうございますわ」
1階へ降りてお供たちを連れて『ツヴァイ』に移動、東門を出て東平原へ
東平原というとケー5とミロクが決闘して付き合い始めたあの場所だ。決闘で使った暗黒武術会とか天下一武道会で使われそうなリングはそのまま残っている
「アルト兄貴、お久しぶりっす」
「おっす、シリュウ 久しぶりだな」
シリュウは以前『グラップラー』だったが今は『アイアン・フィスト』腕が鋼鉄になった格闘系職 簡単に説明すると両腕が魔導機械文明の力で鋼鉄の腕を移植した感じだ。
発現条件は格闘系職で魔導機械文明の素材を使った武器を装備しているかだったけな 武器の方はケー5から買ったと思う。シリュウはなんだかんだ気のいいやつで『月夜の兎』を慕っている
「また、ドラゴン増えてないすっか?」
「増えてるぞ、こっちの緑色が風龍のランで赤色が炎龍のクリム」
「なるほど、色と属性に関係があるんすね」
リングの上には来週、参加する天上人が続々と集まっていた。
「アルト」
「おっ、ミロクか 尻尾増えたか?」
「そりゃ、強くなっているからよ 今ならあんたに勝てる自信がある」
「後で軽く捻ってやるよ」
「アルト兄貴と姉御の試合楽しみっす」
シリュウは好例のミロクのアイアンクローを顔面に受けている。ミロクの職はユニーク職の『妖狐』だが前の職がゴリゴリの格闘系職のおかげかシリュウのHPを削っている。
「アルト、行くわよ」
「ヘイ」
司会進行はケー5、俺たち『月夜の兎』は座っているだけだがトレノ、ラン、クリムは落ち着きがないため近く場で放し飼いにしておく この辺りモンスターは出るがレベル的にあの3匹より低いため大丈夫だろ
集まった天上人は俺たち『月夜の兎』を除くと80人、レベルは最低40で最高は80
「今回、募集したのはユニーク職のヒーラーとスタンを使える職のみなんだが詳細を伝えておくぞ アルト頼んだ」
「おい、仕事放棄か」
マイクを渡された このマイク、フィオが作った
「代わりました。魔剣士伝説で有名なアルトです。自分で言ってて恥ずかしいわ」
掴みは完璧だろう多分
「ラーンドルク帝国の部隊は現地人で構成されており、全員支配状態になっている。この支配は中二勇者の仕業であることが確定している。
支配は現地人やモンスターに効果があるが天上人には効果がない ここまでで質問はないか?」
質問はないみたいなので続ける
「今回は現地人を不殺といってもラーンドルクの皇帝も支配状態だから手こずっても不殺で
俺は中二勇者をボコボコにする仕事、残りの『月夜の兎』のメンバーは鎮圧班と黒幕を叩く班に分かれると思うから」
「アルト、黒幕って誰だ?あの中二病にそんな考えがあっても実行出来る分けないと思うが」
質問してきたのはえロフ、忍者系の職だったな
「俺の予想ではゾディアック辺りが絡んでると思われる、俺が中二勇者を瞬殺してる間に倒せれるだろ
報酬は何が言い?金銭ならクランから出せるぞ 武器ならケー5、魔道具ならフィオに頼めよ」
「こいつ、売りやがった」
「ゴーレム作りで忙しいんだよ」
「料理ならアルトに頼め、『てりやきバーガー』はチートだぞ」
「服ならレイちゃんに頼んだらいいよ」
「私にも飛び火した。」
「以上説明終わり」
「今からリングを使うからアルト、今回はボコるか
ら」
「負けて、ケー5に泣きつけ」
レベル80なんだよな、ミロクのやつ




