vs剣鬼2
剣鬼の状態は鎧に罅が入っており、左腕を切り落とした。
俺たちの方はヒーラーなしのフルアタッカーパーティーのため自前のポーションでHPの管理をしている。
「アルトさん、あの大太刀 妖刀ですか?」
「反応はしているから魔剣、妖刀の類なのは確かだ」
俺とエリカは剣鬼の大太刀と打ち合いをしていたがこちらにダメージが入っていた。
PVPとかでも剣の打ち合いでダメージが入ることがあるがダメージ量は非常に少ない、打ち合ってるだけでHPの2割は減っていた。
「アルト、もっと厄介なことになってるよ」
フィオが言った厄介なことは剣鬼の左腕が復活していた。トカゲの尻尾かよと思うが『再生』でも持っているのか
「お兄ちゃん、『必殺』は?」
「『神龍騎士』の方はダークたちが側にいないと使えない『魔剣士』の方ならいけるぞ」
3次転職すると3次転職先の必殺とサブ職の必殺を使うことが出来るが条件はある
:2つを同時に使えない
:片方を使うともう片方を使えるまで1時間のクールタイムが発生する
:どちらも1日1回しか使用出来ない
「アルト、なんちゃってガンカタは?」
「あれ、ロザリーの魔剣も必要 魔法少女なら必殺でなんとか出来るだろ」
「しかたないな〜アルトくんは〜」
「フィオさん、ドラえもんになってる」
「マドカちゃん、今はフィオえもんだよ〜」
「なんか、腹立ちますね」
「アルト、必殺にチャージ時間が必要だから必ず私を守り抜くんだ」
「分かったけど、俺も実験したいから全員少し離れてくれ」
アルト以外はフィオのいる位置まで下がった。
「さぁ、実験を始めようか」
アルトは剣鬼に向かって飛び出し、刀と刀がぶつかり合うタイミングで
「『魔剣共鳴』」
アルトの『妖刀鬼哭』と剣鬼の大太刀がぶつかりあった瞬間、アルトと剣鬼の周りは木々は吹き飛び、クレーターが出来た アルトのHPは残り半分になっており剣鬼の方も同様のことが起きていると考えられた。
剣鬼の鎧を破壊することが出来た
鬼哭と大太刀の共鳴効果は周囲に最大HPの半分のダメージを与える固定ダメージで使用者もダメージを喰らう使用
アルトはすぐに後方へ下がり、仲間たちに合図をした。
「お前ら、大太刀は壊すなよ」
「お兄ちゃん、壊したらごめんね〜」
「アルトさん、手加減したらこっちがやられちゃいますから」
「アルトさん、私不器用です。」
最後のマドカの不器用は絶対嘘だと思う、アルトはポーションを飲みながら体勢を整えるが中学生組みの見事な連携を邪魔すると思い待機した。
フィオは杖を構え巨大な魔法陣が出現、詠唱を唱える
剣鬼は自分を標的にしている魔法陣とその術者に狙いを絞り、レイたちの連携を無理やりこじ開けフィオに迫ろうとしたが
「ここから先は行かせるかよ」
アルトは鬼哭を振り、剣鬼の右腿を斬った 切断までは往かないが骨を断つ感触があった。
剣鬼の背後を中学生組みが攻撃を当てていく
「みんな、離れて特大のいくよ〜『魔法少女究極魔法砲ファイナルディストラクションノヴァ』」
フィオが使った中2病的な必殺『魔法少女究極魔法砲ファイナルディストラクションノヴァ』は鮮やかな虹色の光を放ち剣鬼を飲み込んだ 当然ながら虹色の奔流が通った後は不毛の地に変わる
「こうやって、人類は棲家である星を壊していくのか」
「アルト、それって私が悪者じゃない」
「あんなやばい必殺とか知らんがな、特に名前」
「技名は元々だから仕方ないよ」
「えっと、お兄ちゃん」
「どうした?」
「大太刀あったよ」
「サンキュー」
『魔刀斬魔』:大太刀 光属性 見えない斬撃を放つことが出来る 魔法を切ることや斬撃を放ち魔法を霧散する事も可能
「魔剣の刀版だから魔刀か?剣鬼が使っていた大太刀とは別物だな 対魔法特化って感じか 長いし振りも大振りになるから隙も出来るな」
「そろそろ帰ろう」
「「「 賛成 」」」
帰りはフィオのキャンピングカーで下山した。
砂浜に到着するとランが抱き着いてきた。
「で、どうだった?」
「ランもトレノも強くなったよ」
「ギャウ」
「メェ~」
「よしよし、帰るぞ」
行きと同じで船に乗り港へ戻り、ワープ像でクランハウスへ帰った。




