ワールドPVP1日目3
トーナメント方式のため、勝ち進んで行くと回ってくる順番も早くなる
「これ勝ったら準決勝だな」
「お兄ちゃん、決勝で戦おう」
「この前の討伐数では負けたからなリベンジしてやる」
アルトは控室を出た
「レイちゃん、討伐数って?」
「2回目のイベントの時に最後の1時間でどれだけモンスターを狩れるか勝負したの、私の勝ち」
「あの時はアルトくんも悔しがってたから」
「アナスタシアは知ってた?」
「初めて聞いた、動画配信してたのは知ってるし見てたけど、そんなことしてたんだ」
ミリアは思い出す。空を飛びながら補助に回ったり、空から隕石が落ちてきたり、爆発したり 最後に汚染した場所の浄化をしたり
「う〜〜〜ん、全部アルトくんがやらかしてる」
「ミリアさん、いつもだよ」
「アルトくんだからね」
「アルトだし」
「だよね」
アルトはリングの上に立ち、対戦相手であるひょろひょろのイケメン(笑)と相対する
「宣言通りお前をここで倒す」
「調子に乗ってんのか、いてこましたろか、整形マン」
対戦相手を見てイラッとしたアルトは絶賛ブチギレ中
「お前、韓国中を敵に回したぞ」
「お前、如きで国に喧嘩売ってどうなるんだ?さっさと兵役行って来いや」
舌戦をしている試合開始の合図が鳴り、激昂しているイケメン(笑)は大剣を横薙ぎに振ってきた。
アルトからは止まっているくらい遅すぎるため、飛んで避け、大剣の上に乗った
「くっ」
「ひょろひょろのくせに頑張るな、見た目で油断させる汚い手だろ」
「さっさとどけ」
大剣を無理矢理振り回すことで大剣の上にいるアルトはイケメン(笑)の顔を踏み台にして降りた。
「おっ、どうした?鼻のシリコン潰れたか?」
「コロス」
「惨めに負けてもらうか」
アルトはようやく武器を『魔剣カースドペイン』を装備
「うわ〜久しぶりに出したから機嫌悪いな」
カースドペインの刀身から呪いの瘴気が目に見えるレベルで溢れて出している
「なんだそれはウンコでも付いているのか」
「俺、もう知らねーぞ」
『飛斬』を放つとイケメン(笑)は大剣の腹でガードしたのだが
「あれ、身体がズレているような」
「呪われて死ね」
不機嫌なカースドペインから放った『飛斬』は大剣を貫通してイケメン(笑)まで斬り落とした。
「相変わらずチートな魔剣だな、ゲームバランス大丈夫か」
『魔剣カースドペイン』は何も答えなかった。
アルトは控室に戻り、試合内容を話した。
「うわ〜見てる人、大爆笑してるよ」
「確かエリカちゃん、ファンだったはずだけど」
「マジで悪いことしたな」
「アルトくん、カースドペインって不機嫌なの?」
「いつもと違った感じがしたかな、『飛斬』もあんな威力でたの初めてだし」
「アルト、ジャパンには付喪神がいるからそれじゃない?」
「付喪神って悪さをする精霊とか妖怪とか言われてるやつだぞ、神なのにアナスタシア詳しいな」
「日本には憧れがあったからよ」
話していると準決勝の相手が決まった。オーストラリアのプレイヤーだ
「お兄ちゃん、行ってきます。」
「レイなら圧勝だろ」
「レイちゃん、頑張ってね」
「レイなら出来る」
「レイちゃんが決勝まで行ったら虹色エンジェルのメンバー全員のサイン色紙プレゼントだ」
レイは控室を出て行った
「アルトくんもいる?」
「貰えるならもらうけど」
1分後、レイが戻って来た
「『ペネトレイト』で瞬殺してきたよ~」
俺、負けるかもと思った。
レイの準決勝の相手はイタリアのプレイヤーに決まり
アルトの準決勝もレイの準決勝もすぐに終わり、決勝戦、同国の兄妹対決が始まろうとしていた。




