男の意地を見せろ3
「野郎ども、前衛はサハギンを蹴散らせ 後衛は足の対処だくれぐれも味方に当てんなよ」
ケー5の指示で全体が動き出した。
「『スクリューショット』」
近くで『グラップラー』のシリュウがコークスクリューから衝撃波を相手にぶつける拳闘技を使いサハギンを蹴散らしていた。
「アルトの兄貴、ここは自分に任せてください」
「俺も仕事しないと顰蹙買うって」
「ケー5の兄貴から指示っす。」
「ケー5、しばいて戻って来るから無理すんなよ」
ケー5がいる後方へ下がろうとするが
「ギャーギャ」
「メェメェ〜メェ〜」
「ライトとトレノは戦いたいって」
2匹は首を縦に振り頷く、アルトは許可を出したがライトにはそのままの姿で戦うことと制限をつけた
後方に下がったアルトはケー5の下へ
「本丸が出て来るまで温存とか言うなよ」
「そのつもりだが」
「1発殴って前線に出るぞ」
「アルト、ハーレムを作るならいいぞ、その代わりに男たちの敵になるのは確実だ」
「なんで、ハーレムを作る前提の話なんだよ」
「今回のイベント名はな、男の意地を見せろなんだよ、女のために意地で戦うあいつらを見ろ」
男プレイヤーたちは時より後方を確認しながら戦っている。
「守れなかったら、クラーケンの腹の中だもんな」
「そういうことだ、お前は料理を作って味方のドーピングしろ」
「仕方ねぇな、ダークはライトとトレノのサポートな」
「ギャウ」
ダークはライトたちの方へ飛んで行き、アルトは簡易コンロを出して料理を作る準備を始める
「アルト、水耐性が上がるやつで頼む」
「数は?」
「男89人、女68人だ」
「俺抜きで88食分か、自動調理で5分くらいで仕上がるぞ」
「作ったあと配給するまで頑張れよ」
「調理中無防備なんだが」
水属性耐性を上げるわかめスープを作り出した。
「後衛組、暇なやつ受け取りに来い」
「お前から行けよ」
ケー5は文句を言いながらわかめスープを受け取り飲んでいく
「本職以上に耐性上がってるじゃん」
ケー5の一言でぞろぞろとわかめスープを受け取る列ができ、わかめスープを捌いていく
「俺も欲しい」
「イベントの発見者じゃん」
「いつも見つけてるやつに言われると嫌味に聞こえる」
「最前線で頑張れよ〜」
「お前も戦えよ」
えロフと軽い挨拶程度の会話を終え、前衛組にもわかめスープを配り終えた。
わかめスープ:品質最高級 水属性耐性(特大)上昇 効果時間30分、クールタイム2時間
クラーケンの足の数は10本に増え、陸に上がってくるサハギンも通常種と上位種バリエーションが増えている
「アルト、そろそろ時間だ」
「ケー5、やっとか」
「前衛を半分下がらせるからその間、好きに暴れろ」
「へいへい」
ようやく俺の出番が来た。




