イベント開始前
待ちに待ったイベント日、夏休みに入ったからと言って俺のルーティンは変わらない、最近ではアーニャも付き合ってくれるのだが、帰ってからのシャワーの順番が問題だったりする
夏場は汗臭いから汗拭きシートとスプレーは必須だ、アーニャも汗でベトベトだから早くシャワーを浴びてさっぱりしたいようだ
アーニャが先に入ると、バスタオル1枚で出てきて目のやり場に困る
俺が先だと待たせていることもあってか満足にシャワーを浴びれなかったりする
ちなみに2人で入る選択はないがアーニャはありだと言う
先に入った方が朝食を作る、順番はジャンケンで決めるが最近のルールだ
怜も起きてきて朝食を食べ終え、怜は部活へ
「イベント開始は19時からだろ、今日は早めに夕食にするか」
「そうね、そうめんがいいわ、あと夜食も欲しい」
「そんなに食べて大丈夫か」
「大丈夫よ」
太るぞと言いかけた危ない危ない、大人の女性に太るぞはタブーだからな
俺は部屋に戻り、夏休みの宿題をしているがアーニャは俺の部屋のベッドに寝転びながら漫画を読んでいる
「アーニャさん、部屋に持っていってもいいのですが」
「嫌」
宿題を進めていると、アーニャは俺の枕の匂いを嗅ぎ出した。
「えっと、アーニャさん」
「レンの匂いが好きなの」
「汗臭くない?、枕カバーを外して洗濯してきてくれない、枕は外干しでいいから」
指示するとアーニャは枕カバーを外して洗濯機へ、洗濯機が動いている音がしているから洗濯してくれている
家の洗濯機はインバーター式でもドラム式でもない普通の洗濯機だ
アーニャは戻って来てベッドで寝っ転がった
宿題も切りの良いところで終え、ベッドに近づくと、ベッドから腕が生え、引き釣り込まれた。
「レンを一人占め」
豊満な胸に顔が埋まる。柔らかいけど呼吸が、タップしてなんとか開放された。
「窒息しそうになった」
「生で触る?」
「触らない」
ミリーゼの裸を思い出して、息子が元気になりかけたため、慌てて部屋から出た。
色々と静めるために冷蔵庫の中を確認しながら献立を考えていく、昼は唐揚げでいいかな
鶏肉を冷蔵庫から出して自然解凍する、その間に洗濯が終わり干す作業だがアーニャにも手伝わせる
「レン、見てセクシーでしょ」
アーニャは紫色の下着を見せてきた、ツルツルした生地と色がエロい
「白いズボンを履く時は着けないようにな」
「もう」
白いズボンだと下着の色が濃いと透けるからだ、洗濯を干し終え昼食の準備
解凍した鶏肉に醤油、生姜、にんにくで下味をつけて唐揚げ用の粉を漬けてから焼く 草薙家の唐揚げは焼くスタイルだ、揚げた後の油の処理が面倒くさいからが本音でもある
焼いていると怜が帰宅、シャワーを浴びに浴室へ向かったようだ
怜がシャワーを浴び終えて出てきたタイミングですぐに食べれるように準備が終わった。
「唐揚げだ〜」
「今日の夕食は早めにするからな」
昼食を食べ終え、部屋に戻ってからログインする
「おはようございますわ、アルト様」
ログインしてミリーゼの声を聞くと安心する
「おはよう、ミリーゼ 気合い入っているな」
「ええ、天上人のみなさんと肩を並べて戦えますから」
「セルとエルを連れて行ってもいいぞ」
セルとエルは他のテイムモンスターとは違い、俺の許可さえあれば自立行動が出来る、知能もあるし話すことも出来る現地人と何1つ変わらない
「アルト様の許可があれば参加するとお二人から聞いておりますわ」
ミリーゼを連れて1階に行くと女子メンバーが揃っていた。
「あ、アルト バイク修理していたよ」
「フィオ先輩、あざーす」
バイクは目の前に置いてある
「アルト、昨日事故ったって聞いたけど」
「路端の石を踏んづけてバランスを崩してそのまま木に激突、HPの半分消し飛んだぞ」
「バイクは大破だったけどね」
「うっす」
「事故って怖いね〜」
「でも試験仕様でアルトは実験台だよ」
「それなら納得」
「アルトくん、頑張れ」
「お兄ちゃん、2人乗りは出来るの?」
「多分、無理だ」
「もう少しいい素材があればいいんだけどね、強度と荷重に問題があるからね、エンジンはどうだった?」
「問題なかったぞ」
ミリーゼは興味深くバイクを見ている
「キャンピングカーの方は?」
「『魔導エンジン』を大型化すると想定するとロンドンバスくらいの大きさになりそうなんだ」
ロンドンバスというと、2階建てバスだな
「早い所、魔導機械文明の遺跡に行きたいんだよ」
「面接が終わってからな、フルメンバーで行こうぜ」
「アルトは乗り気だから助かるよ」
「フィオさん、私も行きたいですわ 魔導機械文明の遺跡に小さい頃から憧れていましたの」
面接が終わってからヴァカンス島の遺跡に行くことが確定した。
「フィオさん、試乗してもよろしくて?」
「命の危険があるけど」
「大丈夫ですわ、ゾンビになって蘇りますわ」
「ミリーゼちゃん、浄化しちゃうからゾンビにならないで〜」
ミリーゼの試乗は真直ぐ走って帰って来るだけになり、別荘の外で走らせると
「とても楽しいですわ」
初めての運転を難なくこなした。
「ミリーゼ、凄い」
「ミリーゼさん、運転の才能があるんじゃ」
「王族は『騎乗』スキルを持っているから何じゃない?」
「バイクを鉄騎と呼ぶしね」
「あれだ、エクスカリバーを持ったサーヴァントの王様がバイク乗ってたな、あれと同じだろ」
「あ〜なるほどね」
事故ったけど『騎乗』は持ってるけどな~
「車の運転には『騎乗』スキルが必須になるのかな?」
「レイちゃん、バイクだけだと思うよ」
「新しいスキルがありそうだけどな、なんで集まってたんだ?」
「バイクのお披露目だよ、ケー5はいないけど」
「女子会が始まる前にバイク持って退散したからな、『騎乗』スキルならミロクもあるだろ」
「の、乗らないわよ、私、自転車も乗れないんだから」
「マジで」
「ケー5に言ったらしばくわよ」
「うっす」
ミロクに胸ぐらを掴まれて脅された
「そうそう、アルトくん、料理をお願い」
「アルトを待ってた理由の1つよ」
「早速、作ってくるから」
厨房に行くとセルとエルが掃除をしていた。
「マスター、掃除終わりました。」
「マスター、ピッカピカだよ」
「2人共、ミリーゼのことを頼んだ」
「おまかせください、マスター」
「任せて、マスター」
セルとエルなら任せれる。早速厨房で料理を生産して、女子メンバーに配っていく、ミリーゼの分はミリーゼのマジックバッグに入れておいた。
「19時、現地にはどう向かうんだ?」
「大福馬車を使うわ」
「大福馬車があったな、最近は鹵獲した馬車しか使ってないから」
そろそろ時間が来たため、ログアウトし夕食のそうめんを茹でるだけだからすぐに終わる
怜とアーニャが部屋から出てきたため、そうめんを茹で始め、すぐに夕食にした。
2人は食べた後、洗濯物を取り込んで自分の分は畳んでから部屋へ戻って行った。
ユニーク職がいるし大丈夫だろ




