王立レラルヴァ貴族学院
中央の巨木は安全エリアで屋台をだしてる現地人がいる
「ミリーゼ、『ノイン』まで学生はどうやって向かうんだ?モンスターを狩るのは厳しいだろ」
「冒険者を雇います、冒険者側は貴族とのパイプが出来るのでWin Winの関係ですが値が張りますよ」
冒険者ということは現地人の冒険者か
「言い忘れていましたが学院が始まるのは9月からです。アルト様が助けた学生は9月から入学する者たちですわ」
入学式が9月ってことは海外と同じ感じか
「校外学習中に捕まったとか言っていたが」
「それはおかしいですね。この時期は新入生が新生活なれる期間であり、様々な家とパイプを広げていく期間です。授業はありませんよ」
「教師がグルか」
「そう、考えるのが妥当かと」
ミリアの鑑定があれば悪さしてても分かるからな、大丈夫だろ
休憩を終え、馬車を南へ走らせる。巨木から『ノイン』までの道程は真っ直ぐ1本道でモンスターのエンカウントはなかった。
「森の中に入ればモンスターが現れますよ」
「そうなんだ」
「そうなんですよ」
無事に『ノイン』の入口まで辿り着き、中に入るためミリーゼが手続きをする
『ノイン』に入ることができ、学院に行く前にワープ像で登録
「ミリーゼ、魔導機械文明の遺跡の残り2つはどこにあるんだ」
「1つは『アハト』より西側にある砂漠の中にある遺跡ですわ
最後の1つは『ゼクス』を出て、王国と帝国の中立地帯にありますわ、問題は帝国からも人が来るため小規模な戦闘が必ず起きますわ」
「遺跡に行くなら、『ゼクス』とヴァカンス島のどっちかだね」
「ヴァカンス島に行くのが正解だろうな」
「夏休み中に遺跡を攻略するからアルトは強制参加だよ」
「なら、バイク作ってくれハーレーダビッドソン的なやつ」
「アルトは甘いよ、作るならクラウドのフェンリルだよ」
「あの武器を収納できるアドベントチルドレンのやつか」
「著作権とか知るかよ、遺跡の攻略の報酬でどう?」
「乗った」
アルトとフィオの密約がなされた
「アルト、免許ある?」
「アナスタシア、ゲームだぞ」
「私は車とバイクの免許あるよ、物はないけど」
うちに車はない、バイクもないしな
「完成したら運転教えてもらおうかな」
「任せて、手取り足取り教える」
貴族学院に到着した。王立のため、国王には逆らえない、ちらほら貴族ではない学生もいるようだ
王立レラルヴァ貴族学院、全寮制で古い伝統がある貴族学院だが今年から試験に合格した平民も通えるようになった。校舎は3階建てで3棟と体育館のような場所が2つある
「アルト様が騎士団の改革したおかげですよ、平民からでも文武に優れた者がいるので入試テストに合格した平民の学生ですわ、今年からの採用なので他の貴族の学生からはあたりが強いと思いますわ」
「騎士団の改革したのは先月だろ、対応早くないか?」
「平民の子供は教会で勉強をしているのですわ、各教会の神父様から優秀な子供だけ入試を受けさせたのですわ」
「なるほどな」
学院を大勢でぞろぞろ歩いているとあちらこちらから視線を感じる ここに来る冒険者が珍しいだろうな
「ミリア、『鑑定』しているか?」
「今のところ悪意を持った人はいないよ」
「私は学院長室に参りますので、自由に散策していてくださいね」
ミリーゼはブランとネージュを連れて学院長室へ向かった。
「俺はミリーゼの護衛だから学院長室前で待ってるけど」
フィオとミリアのチーム、レイ、エリカ、マドカのチーム、アナスタシア、ミイナ、メロディのチームに分かれて別行動を開始した。
学院長室で
「ミリーゼ王女、いくら王妃様からの命令でも学院内で好き勝手してもらうのは困りますね」
ミリーゼに話しているのは学院長なのだが声が少し若く、逆光で姿がシルエットになっているが老人が出す雰囲気ではなかった。
「私が知っている学院長ではないようですね」
「何を言っているのですかね」
「あなたは学院長ではありませんね」
「チッ、バレてしまっては仕方がないな」
学院長だった者の顔は破れ、頭には角が3本生え、背中には悪魔を象徴する黒い羽が生えている
「悪魔」
ミリーゼは連射が出来る『フリーズランサー』を放ち、学院長室から脱出し外に出た。
「ミリーゼ、どうした」
「アルト様、悪魔です。」
「裏で悪魔が手を引いていたってことか、セル、エル、みんなを呼んできてくれ」
「了解しました。」
「了解したよ」
廊下だと狭いため、広い所に誘導しなければならないのだが
「『キャンサーバッシュ』」
学院長室の壁を破壊して悪魔が盾を前にして突っ込んで来たため、回避すると廊下の窓を突き破り、3階から地上へ落ちた
アルトとミリーゼは下に落ちた悪魔を追いかけた。




