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【書籍2巻2/10】感情を殺すのをやめた元公爵令嬢は、みんなに溺愛されています!【コミカライズ】  作者: 夕立悠理
一章

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23/150

相談

『ブレンダへ

 友情の証に』


 簡素なメッセージカードが添えられたそれは、間違いなくドレスだった。


 差出人は、アレクシス殿下だ。

 私はドレスに困っているという話はしていなかったはずだけれど。それに、ドレスなんて婚約者だったときにも贈られたことはなかった。


「……どう、しよう」


 自室に届け物があると寮母さんに聞いたけれど。まさか、ドレスだなんて。


 高価すぎる贈り物は、返礼品に困る。それに……。

「ドレスだけじゃないわ。靴に、アクセサリーまで」


 ダンスパーティにこの一式で参加しろと言わんばかりだ。


 送り返したいけれど、友情の証にとかかれては、突き返すのも難しい。


「……はぁ」


 とりあえず、こういったことは平民の私には手が余る。誰かに相談した方がいいだろう。ルドフィルか、ミランか。


 同性のミランの方が、相談しやすいかな。


 私は、途方にくれそうになりながら、ミランの部屋を訪ねた。


「ブレンダさん? どうしたの、深刻な顔をして」


 私が訪ねると、ミランは笑顔でもてなしてくれたけれど、私の顔色を見て表情を曇らせた。


「……それが」


 ミランに事情を話すと、ミランもそれは困ったことになったわね、と眉を寄せた。

「そのまま受け取る……のは、あなたの性分ではないでしょうし。かといって、友情の証にもらったものをお返しするのもね」

 ミランの言葉に大きく頷く。

 ……そういえば。

「ミラン様は、ダンスパーティに参加されますか?」


 クライヴはちゃんとミランを誘えたのだろうか。つい一昨日、ミランと喫茶店に行ったばかりのはずだけれど。


 私が尋ねると、ミランは少し恥ずかしそうに頷いた。

「……アルバート様に誘っていただいたの」

「! そうなのですか!」

 もう、ダンスパーティのパートナー役を取り付けるとは。クライヴの熱意が伝わったのだろう。


「……ええ。それで、話を戻すけれど。アレクシス殿下に直接お伺いするのはどうかしら?」

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― 新着の感想 ―
[一言] 贈って来たの王子だったかぁ~。 ミランからだったら普通に受け取れたのに~。 正直今のブレンダにはただだた迷惑でしかないですよね。 そんなにブレンダが嫌いか? とうがった見方をしてしまいそうで…
[気になる点] 婚約者にはドレスは贈らぬが、友人には贈る。 婚約者との婚前交渉はふしだらなことだが 「お互いをもっと知るために男女の友人が」 同じベッドで夜を過ごすのはすばらしいことだ、 とでもアレ…
[気になる点] 貴族の令嬢相手ならともかく、一王族が平民相手に贈り物とか「愛人になれ」という意思表示に周りは受け取るのが普通では? 経緯しっている人にはバカにしかみえないかな、と
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