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死にたがり。  作者: 無花果りんご
2/7

愛される とは。

通勤の電車の中です。

精神的に疲れていると

ふと魔が差しそうになるので

電車通勤は好きではありません。

中学に上がり、親からの風当たりは益々強くなった。

私が反抗期に入ったのもあるとは思うが、

それ以上に母親の過干渉が酷かった。


誰とどこで何をしているのか

逐一の報告が求められた。

あの子とは遊んじゃダメ。

この子とは遊んじゃダメ。

交友関係も縛られた。


それでもまだこの頃は

家に居たくないとか

死にたいだとか

思う事は全く無かった。


リストカットをする子供達のドキュメント番組を見ながら

なんでこんなことするんだろう

と思っていた。

3年後には仲間入りするなんて毛頭思ってもいなかった。






愛される為には相手の機嫌をとらなければならない。




これまでの人生で培ってきたことなのだが

外の世界では通用しない事をこの頃に知る。

母親の愛情が欲しくて

勉強を頑張ってテストでいい点を取る。

「いい子」を演じる。

本当はそんなこと思っていないのにニコニコと善人な嘘をつく。

ヨイショする。

これらは我が、共同生活者にしか通用せず

受験目前で友人関係崩壊。

その際に友人…いや、元友人から言われた言葉は衝撃だった。


「気を遣いすぎてウザい」


気を遣うと愛されるのではないのか。

おかしい。

実際我が家では気を遣うと愛されるのだけど…。


今思えばあれは愛されていたのではなく

都合よく扱われていただけなのだと思う。

幼い頃から身を守るために行ってきたことが

外の世界では通用しなくなった。

つまり

人間関係を構築するためのコアな部分が

消し飛んでしまった訳である。


高校進学と共に一気に壊れ始めていく。


高校1年「気を遣いすぎてウザい」

またもやこの問題にぶつかる。

正直、コミュニケーションをとる方法が全く分からなかった。

この頃から自分の悩みを人に話す事が無くなった。

話し方が分からなくなったのだ。


この頃の親子関係は最悪を極めており

口を開けば怒鳴り合い

八つ当たりにより部屋の壁には穴が空いていた。


「お姉ちゃんの頃は」

「お姉ちゃんに比べてあんたは」


永遠に聞かされた。


私はお姉ちゃんじゃないよ。

私は私だよ。私を見てよ。


口に出すことは1度もなかったが

ずっとそう思っていた。

そうしているうちに人は諦めるということを知る。


私が私と見てもらえないのであれば

言いなりになる必要も無いし

生きようが死のうが問題ない

好き勝手やっても文句無いのでは?

だって、私は私じゃないんだから。


なんとも稚拙な考えではあったが少し肩の荷が降りると共に

左手首に線がついた。


そう、死にたがり誕生である。




よくある厨二病な学生時代。

私は陰陽師がすきでした。

皆さんの厨二病エピソードを教えてください。

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