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0 出会い


「あなた、呪われてますよ。」


「は?」





これが俺、水沢 昊哉<みずさわ こうや>と新谷 空<しんたに そら>の出会いだった。




昼休みにいきなり訪ねて来て、廊下に呼び出されて第一声がこれだ。「呪われてますよ」だ。ふざけんなよコイツ。

俺は生徒会長をやっている。成績優秀、品行方正、教師からの受けも上々。2年に上がって当然の如く生徒会長に立候補し当選した。


生徒会というのは中々忙しい。俺自身・会長としての仕事はもちろん他の生徒会役員共の仕事の面倒も見てやらねばならんし、教師からの雑用なども頼まれている。そのため昼休みに生徒会室で仕事を少しでも片づけねばならないくらいに忙しい。


(なのにコイツはー!!)


わざわざ人をからかうために来たのかー!?


俺はこれでも結構もてる。普段は不機嫌そうな顔をしているがそれでも生徒会長で眉目秀麗とくれば女は放っておかない、というやつなんだろう。しかし俺は(女に興味がない訳ではないが)今は面倒としか思えない。今回も知らない女生徒からの告白の類いだと思ったのだ。面倒とは思いつつ、こうゆう事はきちんと断りをいれるの礼儀というものだと俺は思っている。だから、この忙しいのに仕事を抜けて来たのにー!


「そうか。呪いか、ならお前は悪霊か?悪魔か?ああ、魔女とでもいうのか?」

思い切り睨みつつ皮肉ってみた。


「あー・・その、冗談ではなく本気と書いてマジなんですけど・・。つーか呪ってんの私じゃないんで・・。」


目の前にいる女子生徒は、睨まれているにも拘らず顔色一つ変えずにつぶやいた。


「黙れ。それ以上、口を開くな。不愉快極まりない。」


それ以上、しゃべりたくも無かった。悪戯の類いなんて最悪だ!

会話を打ち切り、生徒会室へ踵を返した。



「・・・えーと、何か命の危険を感じたら私んとこ来てください。まだ間に合うかもしれないんで。一応。」


聞く気もなかった。どうでもいい。春で頭が沸いてるとしか思えん。

いや何かこう、もっとぴったりな言葉が・・。ーアレだ。アレが電波というやつか。


俺はその程度の認識しか持っていなかった。容姿も顔も名前も覚える必要性が見いだせなかったから。むしろ不必要とさえ思った。


後にコイツが俺にとってかけがえの無いやつになるの知らずにー・・。




生徒会長 水沢 昊哉:高2 1組

女子生徒 新谷 空:高2 6組

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