46話 戦闘開始
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ヴィスタインが魔導銃で魔力弾を連射する。
魔神はそれを手にまとわせた闇で防ぎ、或いは身をかわす。そこへ間合いを詰めたヨシュアが、光り輝く空色のオーラをまとわせた大剣で上段から斬りつけた。
二人共、《星々の加護》の力を行使しているようだ。その刀身と撃ち出された魔力弾に神星力が混じっている。さしずめ神魔混交弾と言ったところか。レティシアも同様に力を練り、魔術を使う準備に入る。
その時、レティシアの足下に大きな魔術陣が浮かび上がった。
レティシアはすぐに魔術陣からの脱出を試みるが、体が縫い止められたかのように動かない。
魔神はヨシュアの斬撃を魔力で強化した両手を使って受け流すも、最早、人外の域に達した速度で踏み込んだヨシュアの剣撃に腹を薙ぎ斬られる。
「チッ……神星力に……忌力だとッ!?」
バークレイの顔が苦痛に歪む。堪らず空に逃げると詠唱を開始した。
そこへヴィスタインの神魔混交弾がバークレイに向けて射出される。
【魂に《災厄の種》を宿す者。今こそ、神聖なる力の萌芽の刻。その運命を受容し、自らを災厄とせよ。全能なる古代神マーテルディアの僕となり、忠誠を示せ!】
神魔混交弾に何発か体を貫かれながらも、さしたる痛痒も感じさせずにバークレイは術式を発動した。途端にレティシアの魂に宿る《災厄の種》が脈動を始めた。それは、同じく魂に宿る《星々の加護》の力や《シードオブクリミナス》をも浸蝕していく。
魂が魔力で満たされる前に、何とかしなければならない。
レティシアは直感的にそう悟ると、苦痛に悶えながらも、かねてより研究していた術式に命力を乗せて発現させようと詠唱を開始した。相手は魔帝の配下であり、魔力に耐性があるはずだ。相対する神星力を行使するのがベストだが、《星々の加護》の力を得たとは言え、生憎、レティシアは神星術の術式をまだ使えない。ここは命力を行使するのがベターだろう。強大な命術は術者の命を削る。しかし、出し惜しみをしていては魔人になるだけだ。レティシアは賭けた。連綿と受け継がれてきた古代人の力に。
【かつて古代神あり。無より生まれし、絶対なる創造主よ。混沌より現れし魔帝の暴虐を許すべからず。その神の意志を持てこの世に跋扈す闇を打ち払うべし】
「くそッ! 無駄な足掻きをッ!」
レティシアを蝕む魔力が大きくなる。バークレイの力が魔術陣を通して増幅され体内に流入したのだろう。しかし、詠唱を終えたレティシアは、太古の言語を天に向かって言い放つ。
【神意無双】
温かい太陽の光のようなオーラがレティシアが持つ雷光の杖を中心に広がっていく。それは膨張を始めると大きさを増し、魔術陣の中に立ち込める魔力を駆逐していった。それと同時に、レティシアの命力がバークレイの体内に転送される。
膨大な魔力をレティシアに注ぎ込んでいたため、無防備になっていたバークレイは、突如として体内に出現した暴れ狂う膨大な命力に驚愕し困惑しているようだ。バークレイから地平線に沈みゆく夕日のようなオーラが発せられていく。必死に抑え込もうとしているようだが、圧倒的に魔力が足りていないのだろう。ついにバークレイの口から苦痛の叫びが吐き出される。
「グルウウウウウウウウウウウウウウアアアアアアアアアア!」
猶も力づくで命術を抑え込まんとするバークレイに向けて、ヨシュアが斬撃を飛ばした。
【斬空閃ッ!】
上段から振り下ろされた大剣から発せられた衝撃波がバークレイへ迫る。バークレイの表情に焦燥の色が交じるも、力を抑え込むことに必死で動けないのだろう。命力と魔力の綱引きに終止符が打たれる。
力が拮抗する綱に切れ込みを入れれば、その綱は千切れ飛ぶのだ。
斬撃を受けたバークレイの体は内側から大爆発を引き起こした。
「はぁッ……はぁッ……やった……?」
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